LINE・出澤社長が会見(全文4)国内移転で大きなサービス低下は起きない
個人情報の定義は
山田:フリーランスライターの山田祥平と申します。今日はどうもありがとうございます。一部の報道を含めて、御社側の説明でも、個人情報という言葉の定義がずいぶん広いように感じられるんですね。特定の個人っていいますか、個人を、私は山田祥平ですけども、を、私がLINE上でトークで話した内容を、私であるという情報と切り離した状態でのトークデータというのは、これ、御社の考える個人情報ということなんでしょうか。 今回、中国からのアクセスを遮断されたということなんですけれども、今までは山田祥平が言った、これこれかくかくしかじかという情報をアクセスできていたんだけれども、そのうち、山田祥平が言ったということを取り除いた、かくかくしかじかということを言ったやつが1人いるぞ、という情報に関しては、今までどおりにどこの国からもアクセスできる状況が続くというふうな理解でいいんでしょうか。 出澤:その意味でいいますと、まず、今回、LINEのメッセンジャー、コミュニケーションに関するものはもう一切、中国での業務を停止しておりますので、今言ったご説明でいうと、もう一切中国からのアクセスはない。外国からのアクセスない状況になっています。おっしゃるとおり、個人情報の定義は非常にいろいろありますので、そういう意味でいうと、今回、そのLINEメッセンジャーに関わるものに関してはもう全て、国内に移転するということで対応したということになります。
中国のエンジニアは今後、日本ユーザーのトーク分析はしない?
山田:ということは、中国からその種のデータにアクセスできないということは、中国のエンジニアが日本の人間、ユーザーがトークで交わしたビッグデータを分析して、いろんな開発に役立てるようなことは、一切、今後行われないという理解でいいんでしょうか。 出澤:おっしゃるとおりです。それに関していうと、今までもやっておりません。先ほど図示させていただいたような、中国でエンジニアが関わっているのは、データを見にいくところではなくて、管理システムですとか、社内のモニタリングシステムをつくる部分で、そのシステムを経由して、オペレーターの方がタイムラインの通報を見にいってたりということになりますので、それも通報されたものが公開されてるものということになりますので、ここは切り分けたいところでいうと、中国からLINEに関する全てのものに対する権限を持っているエンジニアがいたのかということでいうと、そうではなくて、それでいうと単純にシステムをつくっていた、その社内向けのシステム、サポート向けのシステムを作っていたエンジニアがいたと。 そこの中で、いろんなサポート業務がされる中で、例えば不具合があったときに、そこで、例えば、日本の方の通報情報を見ることがあるかもしれないとか、そういったレベルの話なので、その前提の範囲はかなり狭い業務が中国では行われていると。おっしゃった文脈でいうとそういうことになります。 山田:ということは、もう中国のユーザーから見ると、LINEっていう存在は世界から消えるということなんですね。 舛田:今、現時点でも中国のマーケットではLINEが使えない、いろんな事情によって使えない状態ですので、ユーザーという観点でいうと、残念ながらすでにないというところですね。あと、もう一度、定義をお話ししますと、われわれの中でも個人情報というものを分類させていただいてます。 1つは、まさにおっしゃっていただいた、それだけで個人を特定できる個人情報ですね。もう1つは、それだけでは個人が特定できない個人情報と。そして、個人情報でもなんでもない情報ということと、あともう1つ、まさにあるのは、通秘に当たるものですね。特に通秘もかなり拡大解釈をわれわれ、していまして、先ほど出澤が申し上げたように、LINEのトークや、例えばタイムラインの限定投稿みたいなものがありますので、そういったものに対しては、ある種、言葉を選ばず言うと、有無も言わさず一番上のランクのセキュリティーに置いとくというような考え方でやってます。Tier1、Tier2、Tier3みたいな分け方をさせていただいています。 山田:ありがとうございました。