男らしさ、女らしさ…名作絵本に描かれた古いジェンダー観に「モヤッ」としたら、子どもにどう伝えればいい?
ただ、幼稚園・保育園に通う3歳~5歳くらいの子どもたちにとってまず大切なことは、絵本のテーマより先に、絵本を読んでくれる人――親や先生など信頼できる大人との関係性や対話を育むことなんです。それに、実は子どもたちのほうが、大人の私たちより、ジェンダーバイアスの支配から自由なんですよ。 絵本を通して大人と対話をする中で、子どもたちはたくさんのことを学んでいます。同時に、子どもも自分が感じる思いを自由に話せるような関係を普段から築いておけるといいですよね。 後編<新しい「ジェンダー観」が描かれたおすすめの絵本6冊とは? 「すべてを絵本で伝えようと力まなくていい」>に続く (取材・文/玉居子泰子) 新潟県上越市生まれ。白百合女子大学児童文化学科卒業。銀行、メディアファクトリー(現KADOKAWA)、国立国会図書館、幼児教育専門学校、ビジネス書出版プロデュース社、公立校図書館に勤務を経て、現在「絵本コーディネーター」の肩書で活動中。バンタンデザイン研究所 イラストレーター&絵本作家コース講師。絵本を「ジェンダー」「共生」「支援」といった社会的視点から読み解くスタイルで、講演、講座、執筆、イベントに携わる。
玉居子泰子