仕事が速い人ほど、ビジネスメールの「言葉遣い」に無頓着である理由
なぜ気遣いのフレーズをメールに使うのか
そもそも、あなたはなぜ、気遣いのフレーズがビジネスメールに必要だと思っているのでしょうか。この答えを持たずにフレーズを探しても時間を消費するだけです。では、答えを一緒に考えてみましょう。 ①社会人としてのマナーだから ②相手への配慮を伝えたいから ③いい印象を与えたいから 私がこの中で唯一、賛成できるのは「②相手への配慮を伝えたいから」です。先ほども述べたように、気遣いのフレーズには、コミュニケーションを円滑にする力があるからです。しかし、それ以外は正直なところ、あまり効果的ではありません。
そのフレーズ、逆効果かも?
社会人のマナーには、礼儀正しい、配慮がある、あいさつができる、時間を守る、報連相を怠らない、などいろいろな要素があります。 「①社会人としてのマナーだから」とメールに気遣いのフレーズを入れる、というのは、配慮の1つに過ぎません。 言葉で示すのではなく、素早い返信をしたり、先回りして情報提供をしたり、リマインダメールを送ったりするようなことの方が、社会人としての配慮は、相手により伝わります。 「③いい印象を与えたいから」も同様です。印象のよさは、使う言葉だけで決まるものではありません。その言葉と場面、関係性が合っていなければ、逆効果にもなり得ます。 気遣いのフレーズを使うだけで好印象なら、みんな多用していることでしょう。メールで大事なのは中身であり、何を書くかです。
気遣いフレーズを効果的に使うタイミング
ずるい人は「気遣いをしたい」という本心があるときにしか、気遣いのフレーズを使いません。 ・相手が体調をくずしていると感じたら、体調を気遣うフレーズを入れる ・相手に夜遅くまで対応してもらったなら、そこに対する感謝のフレーズを入れる ・仕事が立て込んでいて忙しい中、迷惑をかけるようなことを頼むなら、そこに対して申し訳ない気持ちを伝えるフレーズを入れる このように、気持ちと言葉が一致するときにだけ、効果的に使うのです。