「崖っぷちに立ってもいい。でも、そこから一歩踏み外さないで」――俳優・安達祐実が波乱の人生を経てつかんだ幸せ
芸歴は41年を数える、俳優・安達祐実。子役時代の一大ブーム、20代の低迷、2度の離婚。波乱万丈の人生を経て、今が一番、公私ともに充実しているという。もっともつらかったのは仕事がなくなった20代後半で、地獄のような日々を過ごしたと振り返る。暗闇をどう抜けたのか。そして、今考える家族の幸せとは。2人の子どもを育てながら、いくつもの作品に出演する忙しい日常に密着した。(文中敬称略/Yahoo!ニュース ドキュメンタリー)
子どもにはいつも「愛している」と伝えたい
9月14日、安達祐実は43歳の誕生日を迎えた。 「誕生日はマネージャーさんと子どもたちに祝ってもらいました。娘は香港に行っていたので、この鞄とポーチをくれて。息子はこのハンカチ。可愛いですよね(笑)。パパと買いに行ったみたいです」 香港土産のトートバッグと花の刺繍が施されたタオルハンカチを見せて、嬉しそうに笑う。現在、長女は18歳、長男が8歳だ。 「仕事の日はシッターさんにお願いしているんですけど、パパが面倒を見られる時はお願いしています。結婚していた頃より今のほうが協力し合っている感じはありますね。そう意識しないと、お互いにきちんと子どもに関わる形を作れないから」
昨年、2人目の夫と離婚してからはシングルマザーとして子育てをしながら、ドラマの撮影などに日々駆け回っている。 「離婚っていうと、基本的によくないイメージですよね。だけど、何が最善かはその家庭にしか分からないことだから。母親としてどうなんだと言われたりもしますが、親子で信頼し合っていて、子どもが幸せならいいやって。子どものことを考えていないと言われてしまうのは、ちょっと悲しいなと思いますね。この世界で一番、私が私の子どものことは考えているから」 家族の形は多様で、その事情もさまざまだ。 「家族って、こうじゃなきゃいけないという形はないと思います。私は生まれ育った家庭も含めて、型通りじゃない人生を送ってきているので。結婚を継続していることだけが幸せじゃないとは思っています」