3府県に「重点措置」西村&尾身氏会見(全文1)関西圏との往来控えて変異株の拡大阻止を
宣言発令中にもかかわらず人流が増加
尾身:尾身でございます。またよろしくお願いします。早速スライドをお見せしながら、今日の、これは第1回の基本的対処方針分科会ということで、分科会というのは今までやってきた分科会とは別に、今度、新しい分科会ということで、今日、第1回がありましたので、今日の議論の要点について説明をさせていただきます。 これまでの議論、提言は、もう、これ、よろしいですよね。この7つのポイントが政府のほうで5つの柱ということになって、これは。次いってください。 2つ目、スライドだけ。これは東京の人流ですね。これが夕方の8時から10時まで、こちら青い線が10時から12時まで、これが感染者ですけども、これで見ていただくと非常に重要なポイントは、これが今回の緊急事態宣言の発出時期で、これが最初、6府県が解除されましたよね。まだ解除される前、緊急事態宣言が発令しているにもかかわらず、まだ、ごめんなさい、この間にも、すでにこの人流というのが増えてきているんですね。 この人流というのは、これは少し、今までと違って、いわゆるレジャー関係ですね。飲食なんかを中心に、いわゆるお勤めに行って帰ってくるようなお役所だとか、そういうところは除いてありまして、レジャー関係の人流、これを見てみると、緊急事態宣言のまだ発出期間中にすでに増えていて、これが最後、都なんかが解除されるとさらにこう増えるというこのこと。このパターンは、実は、これ、東京ですけど、次のスライド行ってください。 これ、大阪もまったく一緒ですね。大阪解除、これ、もう解除する、これが解除、大阪解除の前に、すでに人流が上がっているということで、なかなか人々が、今、コロナ疲れということもあって、社会経済が元に戻りたいという気分が、多くの、非常によく分かりますよね、そういうことで、解除されるとさらに上がるということです。
クラスターが多様化
これ、一応こういうことを示したあとに、今日のポイントを、ほんの2、3のスライドですけども、示していただきたいと思います。今日の議論の骨子をまとめたのがこの2、3ですけれども、基本的にはわれわれは分科会、この新たな分科会は、このように今の感染の状況をまとめました。 1つは、クラスターの多様化ということです。去年の暮れから今年の初めにあった第2回の緊急事態宣言っていうのは、文字どおり飲食を介し、ということで、飲食店での時短要請というのを中心にやりましたけども、その後、この感染は、このコロナのウイルス感染症というのは、だんだんと、しょっちゅう変化をするわけですよね。 そういうことで、最近の状況というのは、1つ多様化、クラスターの多様化というのが、1つの大きな特徴で、今までが飲食店だったなら、これ、学生のコンパ、どっかのいわゆるオープニングセレモニーの、セレモニーやって、そこで人ががっと集まりますよね。そういうところでの感染、それから一部の工場の現場、あるいは一部の学校、一部の外国人コミュニティー、カラオケ喫茶、その他ありますけど、こういうふうに感染をしている場所、クラスターが多様化しているということが1つの、今、大きな特徴。 それからもう1つは、人々の行動変容への協力、先ほど見せたスライドにもありますように、もう、これは当然、人々の感情としては分かりますよね。もうそろそろ1年以上になって、そろそろ元に戻りたいという気分で、なかなか自治体や国、あるいはわれわれ専門家のいろんな提言、サジェスチョンについて、多くの人は協力していただいてますが、だんだんと、なかなか協力を得られにくくなったっていうのも。 それから、変異株による影響ということで、もう皆さんご承知のように、大阪、関西を中心に今、ここに変異株が、神戸・大阪なんかは変異株のほうが非常に多くなっていますけど、この変異株が他地域に拡大するんじゃないかという懸念がある。 それからこの2つ目ですけども、これはイギリスなんかの研究で、すでに明らかになってますけども、この変異株が従来株、既存株に比べて感染力が高いということはいろいろなところでいわれて、どうも、わが国においても、まだ確固たるエビデンスというところまでいってませんが、いろんな状況証拠からすると、わが国でも確かに既存株に比べて感染力が強くなっているというふうに、きのうのアドバイザリーボードでもそうだし、われわれ専門家内、そういう判断をしています。それが、従って、感染拡大のスピードが加速するという可能性を、もう今から想定しておかなくちゃいけないというようなことですね。