高齢者ワクチン接種までが「正念場」 尾身会長「リバウンド回避が最優先課題」
政府は1日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、大阪、兵庫、宮城の3府県を対象に「まん延防止等重点措置」を適用すること決めた。基本的対処方針分科会(※)の尾身茂会長は記者会見で、4月から開始が予定されている高齢者へのワクチン接種が終わるまでが「正念場」だと述べた。 【中継録画】大阪など3府県に「まん延防止等重点措置」初適用へ 西村担当相と尾身会長が会見(2021年4月1日)
尾身会長は、「今回のワクチン接種というのは、もちろん全住民(へ行き渡ること)は大事だが、やっぱり高齢者へのワクチン接種というのは1つ重要なエポックだと思う」と指摘。「予定通りいけば(全高齢者にワクチンが行き渡るのが)6月くらいとする。1年先、2年先ではない。もうちょっとだ。私は去年の春ごろ『正念場』という言葉を専門家会議の時に使ったと思うが、また新たな状況の中でこの6月までが正念場だと思う」と訴えた。 尾身会長は会見で、「高齢者にワクチンが届くまでに大きなリバウンド(感染再拡大)を避けることが現時点では最優先課題だ」とも語った。「リバウンドがあると医療がひっ迫する。医療がひっ迫すると、ワクチン接種に多くの医療従事者が協力するので、ワクチン接種にも影響が出てくる。そこは1ついま踏ん張りどころにきていると思う」と述べた。 (※)これまでの「基本的対処方針諮問委員会」から4月1日付で名称変更した。