山本康二さんが新R25副編集長にガチ檄。「暗くても、パッとしてなくてもいい。リーダーに必要なのは一つだけ」
改めて考えよう「リーダーシップとは何なのか?」
天野: 今日は僕の小さな悩みを相談したくて… 山本さん: いいよ、解決しよう。 リーダーとしての器になりたいっていうことなんだね。 じゃあまず聞くけど、あなたのビジョン、ミッションってなんですか? 世の中をどう変えたい? 社員やメンバーをどう変えたい? それを教えてください。 天野: えーっと…やはりこのメディアをもっと大きくして、成功させたいというのが一番のミッションだと思ってます。 山本さん: それは自分軸じゃん。 たとえば…『新R25』の読者、視聴者にはどうなってほしいの? 天野: そうですね…ちょっと特殊な、いろんな価値観の人に取材してるので、「王道から外れてもいいんだ」と自分を肯定できるようになってほしいというか。 山本さん: それはメディアとして掲げてるってこと? じゃあ部下にはどうなってほしいと思ってるの? 天野: 部下、メンバーにどうなってほしい… そうだな…どうなってほしい??? 山本さん: あんまりイジめるとかわいそうだから、これぐらいにしようか。 「明るいコミュニケーションをして、リーダーシップを発揮したい」っていう話だったけど、「リーダーシップ」とカッコいい、声が大きい、パッとしてるとかはまったく関係ないんだよね。 「集団」と「組織」の違いって何だと思う? 天野: うーん、上下があるってことですかね? 山本さん: 惜しいんだけどちょっと違う。集団っていうのは、ただの人の集まり。一方で組織には明確な目標、ゴールがある。 リーダーとは、その上にミッションやビジョンが位置しているわけ。 「俺の話を聞け」「俺はすごい」ではなくて、肩を並べて「あのビジョン、あのミッションを一緒にやろう」と言うべき存在なの。 天野: なるほど… 山本さん: プロ野球の監督もそうでしょ。論理的なイメージの野村監督も、“気合いで負けるな”というイメージの星野監督も、掲げていたのは「我々は優勝を目指す」という目標。 彼らが“自分がどう見えるか”なんて言ったことないでしょ。 自分軸の話なんていらなくて、共有している未来像について熱く語るべき。「世の中をどう変えたい」「我々はどうすべきか」をしっかり言語化して、それを伝えることが役割なんだよ。 どう思う? 天野: たしかに、「暗く見える」とかいう話は自分の見られ方を気にしてたのかもしれないです。 山本さん: 見え方やコミュニケーションは関係ないんだよ。 たとえキラキラ輝くパーソナリティがなかったとしても、しっかりしたビジョンを語れれば、素晴らしいリーダーだよ。