【インフルエンザ】注射が苦手な子どもに朗報!?鼻スプレー型の新ワクチン『フルミスト』 一方で副反応として「インフルエンザ」ってどういうこと?医師が指摘する注意点
冬にかけて流行期を迎えるインフルエンザ。今シーズンから、注射ではなく鼻に噴霧するタイプの新たな子ども用ワクチン「フルミスト」が実用化されています。そのメリットとデメリットとは?また、医師らが新たに警戒するのが「新型インフルエンザ」の存在です。私たちは何に気を付ければいいのか?関西福祉大学・勝田吉彰教授への取材などをもとにまとめました。 【写真で見る】鼻スプレー型の『フルミスト』従来のワクチンとの違いは?費用はどれくらい?
今年は南半球で感染拡大…日本でも要注意!?
近年のインフルエンザの感染状況を振り返ります。大阪府の定点当たりの患者数を見ると、2022年はインフルエンザの感染拡大はほとんど見られませんでした。この年はコロナ禍の真っ只中で、感染症対策が徹底されていたことが背景にあります。2023年は1月から2月にかけて感染が拡大し、さらに5月に新型コロナウイルスが5類に移行したこともあってか、秋から冬にかけての感染増加も見られました。そして今年、9月の状況は去年ほどの流行は見られません。 いずれにしても、コロナ前の2019年のピーク時を超える流行はまだ起きていません。この理由について関西福祉大学の勝田吉彰教授は、日本ではコロナ以降、感染対策がある程度続いていることを挙げています。 一方で、今年は南半球で感染が拡大しました。日本が夏の間、南半球は冬でインフルエンザの感染シーズンを迎えます。そのため、南半球での感染状況は日本の冬を予想する一つの指標になるとして、日本でも要注意だということです。
注射不要!新しい「子ども向けワクチン」メリットと注意点
次に、ワクチンについてです。一般的なインフルエンザのワクチンは、接種後約2週間~約5か月、十分な効果を維持するとされています。インフルエンザは例年12月~3月ごろに流行するため、一般的には10月~12月中旬に接種をする人が多いです。 予防接種のタイミングについて、東京にある大川こども&内科クリニックでは、2023年に予防接種を受けた人の8割が10月、11月だったということです。遅くなると供給が追いつかない可能性も十分に考えられるため、受験生などは早めに予防接種を受けた方がいいのではないかと勝田教授は指摘します。 そして、今シーズンから接種可能となった鼻スプレー型のワクチン「フルミスト」。従来のワクチンは生後6か月を過ぎれば打つことができ、接種回数は12歳までは2回を推奨、費用は3000円~5000円程度です。それに対してフルミストは、対象年齢が2歳~18歳、接種回数は1回で、料金は5000円~8000円程度です(※葛西医院・小林正宜院長によると)。