“MT専用”の実力は本物だ! ホンダ「シビックRS」はシフトチェンジが最高に楽しい一台。
ホンダは8月1日、シビックのMT専用グレード「シビックRS」を発表した。なぜいまMT専用グレードを開発したのか? RSプロトタイプに試乗し、その理由を探ってみた。 【写真27枚】MTが最高に楽しい「シビックRS」の詳細画像はこちら!
MT人気の声から生まれたシビックRS
まもなく行われるシビックのマイナーチェンジに合わせて、MT専用グレード「シビックRS」が登場する。なぜ今MT専用グレードを開発したのか。現行MTモデルとの違いは何か。伊豆で開催されたRSプロトタイプの試乗会に参加し、そのあたりを探ってみた。 e:HEVとガソリンモデル(1.5Lターボ)がある現行シビックの売れ行きを見ると、6:4でガソリンモデルの方が少ない。その中でMTモデルが占める割合はこれまでは約3割だったのが、ここにきて6割近くまで増えたらしい。 電動化が進む中、今のうちに走りが楽しめるMTモデルに乗っておきたい、シビックのMTフィールがとても好評、タイプRが欲しいけど手に入れられない、もう少し街乗りや公道で楽しめるMT車が欲しい、などユーザーのMT熱が一気に高まったことが理由だとホンダでは分析している。 そうした声を受けて開発したシビックRSの変更点を見てみると、「タイプR」と、北米で発売しているスポーツグレードの「シビックSi」で好評を得た機能をミックスしたものだということがわかる。具体的には「レブマッチ」システム、スポーツなどの「ドライブモード」の追加、素早い回転落ちを実現するために採用した慣性モーメントを30%軽減したシングルマスの軽量フライホイールとエンジン制御、ロール剛性を11%アップしたサスペンション、微低速域の応答性をアップしたダンパー、16インチ化によって大径化したブレーキなど、走りのために手を入れたところは多数ある。 また、エクステリアでは、サイドから見た時に違いがわかるシャープになったフロントノーズ形状(「ニュー爽快フェイス」と名付けられた)、専用ブラックに塗られたホイールとナット、前後に取り付けた赤のRSエンブレムなどが変更。インテリアでは、赤く縁取りされたエアコンルーバーと、握りやすい形状になったシフトノブがある。