“戦国ダービー”は皐月賞上位「4強争い」で決まるのか?
確かに過去10年を振り返ってもダービーで幅をきかせているのは皐月賞組だ。当然のように出走頭数でも圧倒しているわけだが、勝ち馬はディープブリランテやワンアンドオンリー、レイデオロといった巻き返し組や2冠に輝いたドゥラメンテ、コントレイルなど7頭。2、3着もそれぞれ8、5頭いる。 皐月賞組の“4強”で注目すべきは3着のドウデュースだろう。デビューから3連勝で朝日杯FSを制した2歳王者。年明け初戦のディープインパクト記念弥生賞2着を経て臨んだ皐月賞は後方に構え、4角14番手から上がり最速の末脚を繰り出したものの、さすがに3着が精いっぱいだった。 1番人気だっただけに万人が納得できる結果ではなかったが、ダービーへ向けては収穫の多いレースだったと言っていいだろう。 デビューからコンビを組む武豊騎手も「これなら2400メートルでも、と感じた。デビュー時から完成度が高く、ここまで順調に来ている。潜在能力が高く、レースセンスがあって、欠点の少ない馬。昨年の夏にまたがったときからダービーを意識した」と賛辞を並べた。 さらに「穏やかな馬なので観衆に気を遣わなくていい」と精神面の安定も強調。 JRA歴代最多ダービー5勝の第一人者は20代から各年代で勝っており「勝つべき馬が勝ってきたレース。例年ハイレベルで厳しいレースになるが、この馬もチャンスのある1頭だと思う。50代でもダービー。ここまで来たらものにしたい」と意気込む。 管理する友道康夫調教師も愛馬に対する信頼は揺るぎない。今回は弥生賞のレース後よりもダメージが少なかったと言い「その分、立ち上げがスムーズだった」と思い描いた通りの調整ができたようだ。与えられた調教メニューをそつなくこなし、予定したレースを狂いなく走ってきたが、このような競走馬はそう多くはいない。 「手のかからない馬。東京への輸送を含め心配するところがない」と友道調教師。さらに「この馬は右手前が好き。何かにつけ最初の一歩は右脚が出る。左回りは合っていると思う」と購買意欲をそそるコメントを残している。