怒涛の加速! アクセルを握ると、わずか 3.4秒 で 時速 100km/h に到達…、最高時速 121 km を 記録した 水上バイク。SEA-DOO(シードゥ)「 RXP-X 325 」とは どんな機種なのか?
3.4秒で最高速に達する加速性能を持つ「 RXP-X 325 」
2024年モデルのBRP社製シードゥに「 RXP-X 325 」という機種がある。 0-60mphのタイム計測をすると、アクセルを握ってわずか3.4秒で、時速60マイル(約96.56km/h )に到達する(メーカー発表)、抜群の加速性能を持つマッスルモデルだ。 水上バイクの本場・北米には速度規制があり、最高速は 67マイル( 約107km/h )までと定められている。 しかし、325馬力でスーパーチャージャー搭載したエンジンは、何も対策を取らなければ簡単に67マイルを突破してしまう。そこで、リミッターを取り付けて67マイルを超えないようにしているのだ。
日本の法律では、水上バイク自体に最高速の規制はない。速度規制があるのは、航路や港湾、法律・条例などで定められた区域などである。 そのため、各メーカーはアメリカの基準に合った“リミッターが付いたモデル”を輸入している。 しかし、本誌が5月初旬に独自計測したときは、 最高時速 121 kmを記録した。 気温や水温などの条件が整ってしまうと、簡単に121km/hも出てしまうのだ。
発表と同時に、レース界を席巻した「リアルレーシングモデル」
今回、「 RXP-X 325 」について、少し紹介したい。 これは、水上バイクの中でも、少し特殊な“生まれ”である。 2024年モデルから、この「RXP-X 325」と「RXT-X 325」の2機種が「325馬力」となったが、「 RXT-X 」が レジャーが楽しめるモデルなら、この「 RXP-X 」は、レースのために作られたモデルだ。 市販艇最強のレーシングモデルである「 RXP-X 」シリーズが発売されたのは2012年。260馬力の「 RXP-X 260 」だった。 この「RXP-X 260」の名を、一躍 世界に広めたのは、発売前年の2011年のこと。アメリカで行われた世界大会の会場であった。 当時、全くノーマークだったイギリス人ライダー、ジェームス・ブッシェル選手が、まだメディアにもお披露目される前の「RXP-X 260」を駆り、目もくらむような走りでワールドチャンピオンに輝いた。 「無名の選手が乗る、誰も見たことがないマシン」が、圧倒的な走りで勝ったのだから、世界中の注目が集まるのは当然だった。 翌2012年 の ワールド ファイナル ( 世界選手権大会 )の スターティング グリッド には、「 RXP-X 」ベース の モデル一色となった。 「 勝利 」こそが 絶対の価値観である レースの世界で、「 RXP-X 」の戦闘力が 認められた瞬間である。マーケティングという意味でも、BRP社の大勝であった。 そこから現在に至るまで、10年以上、ランナバウト 最高峰 カテゴリー クラス の レーシング グリッド に 並ぶ ベースマシンは、ほとんどが「 RXP-X 」である。
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