《いまこそ加入すべき保険》貯蓄や資産運用を兼ねた“一石三鳥”の「変額保険」「外貨建て保険」は加入者増加 “老後の救世主”となる「個人年金保険」のメリット
配当金だけで年間の年金額を上回る
なぜ、保険が老後の救世主となるのか。私たちの老後を支える基盤としてあげられるのが公的年金だが、物価上昇ほどは増えない仕組みで、少子高齢化で先行きは極めて不透明。そこで注目されるのが「個人年金保険」だ。 「公的年金は生涯受け取ることができて、老後の生活には欠かせない収入源です。しかし、多くの人にとって公的年金だけを頼りにするのは難しいのが現状です。 それを補うための方法として個人年金保険に加入するという手段があります。利回りが確定しており、生命保険料控除も受けられるため、安心できる運用です」 保険会社が扱う個人年金保険には、一定期間年金が受け取れる確定年金と、一生涯受け取れる終身年金の2種類がある。また年金に上乗せで「配当金」がつくものも。年金開始日前に亡くなってしまったとしても、解約返戻金と同額の死亡払戻金が支払われるため保険料が無駄にならないのもポイントだ。ファイナンシャルプランナーの山中伸枝さんが言う。 「ただし、早期の解約は支払った保険料を下回る金額しか戻らないこともあるので注意が必要です」 一方で、保険をうまく使えば、どんなに長生きしてもお金を受け取り続けることもできるようになる。 「例えば、月20万円の施設費用を75才から90才までの15年分は準備できているとしても、90才より長生きしたら、施設費用が払えなくなる不安がある。そこで個人年金保険を使えば、生きている限り年金の支払いが得られるようになり、安心です」(山中さん) 個人年金保険は公的年金とは異なり、受け取りを遅らせる「繰り下げ」をしても年金額は大きく増えない。だが公的年金を繰り下げて年金額を増やす分、個人年金保険を早めに受給してつなぎにするなど組み合わせると、より高い安心を得られる。 早期に亡くなってしまった人の保険料を長生きしている人の年金に充てる「トンチン保険」なら、それが可能になる。死亡保障はないため、“亡くなった後に誰かにお金を残したい”というニーズには対応できないが、長生きリスクに備えたい人には最適だ。