猛暑で「腸」にダメージ……“カビ”から体調不良、“砂漠化”進めば大腸がんも? 医師が勧める食事のコツ『every.特集』
今年の猛暑で、体調不良に悩まされていませんか? 厳しい暑さにより、“腸カビ”や“砂漠化”による腸へのダメージが懸念されています。おなかがゆるくなる腸カビの対策には和食中心の食事が、便秘を招く“砂漠化”にはヨーグルトの食べ方の工夫が有効です。 【動画を見る】暑さで体調不良?頭痛や気分の落ち込み、おなかの調子が悪い…原因は“腸カビ”や腸の“砂漠化”かも 食生活の改善に取り組む患者に密着
■体調不良の原因はおなかの「カビ」
東京・品川区にある心療内科「ひめのともみクリニック」。そこにいたのは、数か月前に頭痛や気分の落ち込みなどを訴えて受診した男性です。ある検査の結果、意外なものが見つかりました。 男性 「『腸にカビが生えている』と言われ、『エッ? おなかにカビ?』っていう…」 体調不良の原因はおなかのカビだというのです。心療内科専門医の姫野友美さんは、体調不良の原因を探るため男性を検査しました。すると、尿の中にカビ特有の代謝物が多く見つかり、腸内でカビが増えていることが判明しました。 姫野医師は男性に、「今すごく増えています。特に日本は湿気が多いので、カビが生えやすいんですよ。自分のおなかの中にいて、病気の原因の一つになっている」と伝えました。
■ストレスや疲れで…免疫低下でカビ増殖
このカビは、カンジダ菌。湿気が多いと増えやすく、口から入ることもあります。内視鏡検査で食道に見つかることもあるそうです。 姫野医師 「腸内細菌の1%くらいカビがいるんですね。普段はこのカビは悪さをしないでおとなしくしているんですけれども、例えばストレスがあったり、疲れたり、いろんな体調不良で免疫が落ちてくると、このカビが増殖して問題なんですね」 これは「腸管カンジダ症」と呼ばれ、腸に大きなダメージを与え、全身に悪影響を及ぼすといいます。 姫野医師 「腸にカンジダが生えると腸のバリア機能が落ちちゃうんですね。そうすると、このすき間から毒素が入ってしまう。体のいろんな場所に行って、症状を起こします」
■薬を使わず…食事療法でカビの退治へ
おなかの中でカビが生える「腸管カンジダ症」で、どんな体調不良が出るのでしょうか? この夏に、検査でカビが増えていることが分かった吉田奈緒美さん(49)は「すごくだるくて、疲れがとれてないというか、締めつけるような頭痛というか…」と言います。 頭痛や疲労感、さらにおなかがゆるい症状が続くという吉田さんに対し、姫野医師は「カンジダを除菌しないと、こういった症状はよくなってこないですね。食事療法は基本ですから」と勧めました。 腸には役立つ菌も多いため、今回は薬を使わず食事療法でカビを退治することになりました。吉田さんは、腸カビ対策の食生活改善を始めました。
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