ペット防災アドバイザーに聞く、愛するペットの安全を守る5つのQ&A。
トイレ、ごはんの好き嫌いを減らす。
「いつものトイレ」が落ち着くのは当然だが、避難所や預け先でストレスにならないよう、トイレ環境を変えてみるのも立派な避難訓練。食べ物も同様で、偏食が多いようなら、同じメーカー、同じ味ばかりにせず、いつものフードと別のものを混ぜて食べさせてみて。
マイクロチップ&まいご札を付ける。
災害時にはぐれてしまったとき、個体を識別できるマイクロチップは重要な手がかりになる。さらに迷い猫は犬と違って自治体等に収容されにくいので、まいご札を付けておくのがおすすめ。まいご札には、ペットの名前、飼い主の名前、電話番号などを記しておこう。
違う環境、人に慣れさせる。
環境が変わることはペットにとって大きなストレスになるが、犬の場合は普段からドッグランなどに連れて行って、ほかの犬や人と触れ合って社会性を育むことが防災にもつながる。猫はなかなか難しいが、動物病院に連れて行くなど可能な範囲でトライしてみよう。
ご近所にネットワークを作る。
毎日の散歩のときに挨拶や立ち話をするなど、ペットとともに顔なじみになっておくと、いざというときに助け合える関係に。特に避難所は近隣住民が集まるので、こうした普段の印象がとても大事になる。猫の場合も、近所に猫友を作っておくと何かと心強いはず。
離れても大丈夫な距離感の訓練をする。
ペットとの関係で陥りがちなのが、共依存。避難所で飼い主と離れた途端、鳴き続けてしまうペットだと、周りの人にも迷惑がかかって結果的に飼い主も居づらくなってしまう。逆にペットが心配で離れられない飼い主も多い。お互いに適切な距離を保つ努力を!
Q.3 避難のために、用意しておいたほうがいいものは何ですか?
A. 普段から慣れているグッズで、ストレスの緩和を。 ペットの多くは環境が大きく変わることを嫌うので、飼い主とともに在宅避難できるのが一番。とはいえ被害状況によっては、避難所など別の場所へ避難しなければいけない可能性もある。「被災地の交通状況などにもよりますが、ペット用のフードなどは支援物資として概ね1週間以内に届きます。ただしいつも食べている好きなフードというわけではありませんので、食べ慣れているものを用意しておくとよいでしょう」。 食べ物に限らずポイントとなるのは、普段から慣れているもの、安心できるものを用意して、環境を整えておくこと。「ストレスによって大きな声で鳴いたり、問題行動を起こすと、避難所の周りの人にも迷惑がかかります。行った先の環境を整え、なるべく清潔に保ち、ストレスを緩和させることは、集団生活の配慮としても大事なポイントです」