新幹線の「自由席」が満席なのに、2歳くらいの子どもが母親と並んで座っていた!「幼児」は料金を払っていないなら、母親の膝に座らせるべき? 子どもの乗車料金と利用方法を解説
長距離移動に便利な新幹線。ビジネスに旅行にとさまざまな目的で多くの人が利用しますが、大型連休などには非常に混雑することもしばしばあります。そんな混雑した新幹線の自由席で小さな子どもが座席に座っていたら、「親の膝に座らせたら、もう1人座れるのに」と思うこともあるかもしれません。 乳幼児は乗車料金が無料のため、座席の利用は正規の料金を支払った人が優先だと考える人もいるかもしれません。本記事では、新幹線の自由席における子どもの乗車料金と利用方法について解説します。 ▼新幹線で1人で「2席分」の購入はNGなの? 規則を確認
乳幼児は新幹線の乗車料金が無料
JR東日本では、1歳未満の子どもを「乳児」、1歳~6歳未満の子どもを「幼児」と規定しており、乳幼児の新幹線利用は基本的に無料となっています。ただし無料となるのは、保護者1人につき2人の乳幼児までで、3人目からは「こども料金」の支払いが必要です。 また、自由席では乳幼児は乗車料金がかかりませんが、グリーン席や指定席などで座席を確保する場合や、幼児が単独で乗車する場合はこども料金が必要となります。その場合、たまたま隣の席が空いているからといって座らせることはできません。
新幹線の自由席は誰が「優先」?
新幹線の自由席は、誰でも自由に座ることができるため、平たく言うと「早い者勝ち」です。JRの規定に「料金を支払っていない乳幼児は席を利用できない」などという記載もありません。また新幹線は指定席を設けている関係から、在来線で見かける「優先席」も設けられていません。 そのため常識的な範囲の利用であれば、赤ちゃんからお年寄りまで誰でも自由に座席を利用できるのです。
自由席の場合、乳幼児は膝に座らせるべきなのか
自由席は「早い者勝ち」とは言え、親の膝の上に子どもを座らせれば他の乗客が座ることのできるスペースができます。また、まれに「混雑時は子どもは膝に」と車内アナウンスもかかることもありますが、やはり「子どもは膝の上」が正しいのでしょうか? しかし、親の立場からすると、子どもはできれば膝の上でなく、座席に座らせておきたいという考えもあります。 その理由としては小さな子どもと言っても、2歳児でも15キロほどの体重の子もおり、子どもは基本的にじっとしていないので、長時間膝の上に座らせておくのはつらいからです。母親が妊娠している場合などは、体調の関係から膝に乗せられないこともあるでしょう。 このような事情から、子どもが座れる席を確保できるように長時間並んだ可能性もあります。「どうしても席を確保したいなら指定席に乗ればいい」という考えもあるかもしれませんが、子どもがいるとスケジュール通りに動くことが難しく、安易に指定席を購入することがリスクになる場合もあるのです。 このように、長時間乳幼児を膝の上に座らせての乗車は困難なケースもあるため、あくまでも膝上に座らせることは「強制」ではなく、親の「善意」であることを理解する必要があるでしょう。
座席は譲り合って気持ちの良い利用を
自由席が混雑している場合、できるだけスペースを有効活用して1人でも多くの人が座れるよう譲り合う必要があります。 荷物を置いて1席を占領しているのは問題がありますが、乳幼児が座席を利用している場合は、「親が膝の上に座らせればいい」と決めつけるのではなく、さまざまな理由があることを推察し、できるだけあたたかい目で見守るようにできるといいですね。 出典 東日本旅客鉄道株式会社 きっぷあれこれ おとなとこども 執筆者:渡辺あい ファイナンシャルプランナー2級
ファイナンシャルフィールド編集部
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