3位浮上の中日は8年ぶりのAクラス入りを果たせるのか
中日が3日、横浜スタジアムで行われた横浜DeNA戦を9-7で逃げ切り、8月25日以来の3位に浮上した。横浜DeNAの浜口遥大(25)の立ち上がりの制球難につけこみ2回までに9点を奪い、2点差にまで追い上げられたが、必勝リレーで逃げ切った。木下拓哉(28)が3号3ランを含む5打点、先発の福谷浩司(29)が7回4失点ながら3連勝。中日は8年ぶりのAクラス入りを果たせるのか。
8点差が2点差になり「勝ててホッとした」
与田監督の口から本音が漏れた。 「とにかく勝ててホッとしています」 8点差あったリードが最後は2点差にまで追い上げられた。9回にクローザーのマルティネスまで送り込む始末。しかも、二死一、三塁でオースティンを迎え、一発が出れば逆転サヨナラ負けのシチュエーションまで作ってしまったのだから、ベンチで指揮官がヒヤヒヤしたのも当然だろう。 2回の3号3ランを含むプロ入り初となる5打点の大暴れでヒーローインタビューに駆り出された木下拓も、守り切ったことに精も根も尽き果てた様子で「序盤のことは何も覚えていない。勝てて良かった」と苦笑い。9回は何度も自軍のベンチを見て指示を仰いでいた。 オースティンにはボールが先行。ストレートしか投げられないカウントにしてしまったが、最後はアウトコースに最高のストレートを投じて見逃しの三振に打ち取った。 中日にとっては特別な意味のある試合だった。勝てば横浜DeNAを0.5差で抜き3位に浮上。悲願のAクラス入りの入り口に立つことができる。 与田監督は、まずラインナップから仕掛けた。対浜口用に6番・渡辺、8番・溝脇の左打者を2人並べた。実は、左腕の浜口は、この試合までに対右打者の打率.225に対して対左打者が.298と左打者を不得意にしていた。浜口自身、インサイドを攻めきれていないことをその原因として分析していたが、与田監督には、「左の方がチャンスが広がるのではないか。2人とも足が速い選手なので機動力が使えたらいい」との狙いがあった。