中日と広島は最下位争いから抜け出すことができるのか?
プロ野球は、早くも4分の1にあたる30試合以上を消化、セ・リーグは首位巨人から4位の横浜DeNAまでの上位グループと5位の広島、最下位の中日の下位グループに色分けされてしまった。広島はブルペンが崩壊。中日は打線がワースト。課題はハッキリとしている。元千葉ロッテの評論家、里崎智也氏は、緊急再建の期限を8月10日とし「それ以降では優勝は難しくなるかもしれない」とデットラインを指摘した。最下位を争う両チームは今日28日からマツダスタジアムで直接対決する。
広島はブルペン崩壊
数字は嘘をつかない。 広島が借金「5」、中日が「8」で両リーグで最速の20敗。その順位通りに広島のチーム防御率4.68は5位、中日のチーム得点105、打率.249、本塁打18はいずれも最下位となっている。数字の悪い部分がそれぞれのチームのウイークポイントだ。 「広島はブルペンの崩壊につきます。打線は堂林が絶好調で、鈴木誠也は4番の仕事を果たしており得点力はあります。決して悪くありません。問題は、いくら点をとっても、それを守りきれない投手陣。先発の軸だった大瀬良がコンディション不良で登録抹消されたこともチームにとっては痛すぎます」 里崎氏が指摘するように、広島の先発防御率4.44に比べて救援防御率は5.04と悪く、こちらはリーグ最下位。特にストッパーが日替わりで、勝利の方程式を確立できないでいる。 開幕時にストッパーに指名していた新外国人のスコットは球威、制球力共に不安定で開幕カードの横浜DeNA戦でルーキー森下のプロ初勝利を消し2日のヤクルト戦でも一死も取れずサヨナラ負けを喫して2軍落ち。佐々岡監督は次に楽天から移籍2年目となる菊池保を新ストッパーに指名したが、10日の中日戦、19日のヤクルト戦、22日の阪神戦で1点のリードを守れず“失格”。 次いで一岡が3番目の守護神に指名され23日の阪神戦ではセーブに成功したが、24日の横浜DeNA戦では佐野にサヨナラ満塁弾を浴びた。26日の同カードでは6点差をひっくり返して4点差があるにもかかわらず9回に一死満塁の一発が出れば同点のピンチを背負い、首脳陣の不安が解消されることはなかった。ストッパーが機能していれば、今頃、勝率5割をキープしていたのだ。