優秀な人が多くて劣等感……転職した職場にどう馴染む? パシフィコ横浜のWeb担当者に聞く「職場攻略の心得」
┌────────── 施策は失敗前提と考えて、トライ&エラーを繰り返しました。事前に仮説を立てて、必ず『良かった』『悪かった』の判断と振り返りを実施するようにしたんです。すると、赤字だったPCゲーム事業は無事に黒字化することができました(松原氏) └──────────
対人関係のストレスはありません。仕事RPG論
■ [ルール2 ] 能力不足を感じたときこそ、自分の「得意」を探す 転職するとこれまで自分のいた世界の狭さを知る。そんな転職経験者は多いかもしれない。松原氏も2社めのマイナビに転職したときにその感覚を味わったという。 ┌────────── 初めて大人数のチームを経験したのですが、優秀な人が多くて、社会人になって初めて劣等感をおぼえました。これは頑張らないとまずい。何かひとつでも自分の絶対的自信につながるスキルを見つけなければ、と思いました(松原氏) └────────── 松原氏が自身の強みを見つけたのは、家庭教師事業の新規立ち上げプロジェクトを任されていたときだ。新規事業をはじめる上での調査分析が自分は得意であると気づいたのだ。 ┌────────── 一日中調べ続けても苦にならないんです。たとえば、家庭教師事業では、法的な要件や面談マニュアル、家庭訪問時に必要なアイテムから家庭教師の募集育成手法などを徹底的に調べました。報告した際、チームから『その情報、どこから持ってきたの? スパイしてないよね?』と冗談交じりに言われて、自分が調査分析に向いていると気づきました(松原氏) └────────── 調査分析を苦にしない背景には、松原氏の理系出身という経歴もある。卒論では、なかなか成果が出ない実験を繰り返し、データをひたすら分析した経験が役立っているという。 松原氏は3回の転職をして、現在はパシフィコ横浜に勤めている。何度か転職を経験したことで悟ったことがあった。 ┌────────── 転職で新しい場所でイチから人間関係を築くのはRPGゲームのようなものだと思うんです。まずは会社内を渡り歩くための地図を手に入れる必要がある。そのエリアは穏やかな街なのか、魔物がひそむダンジョンなのかを見極め、冒険を前に進めるためのキーマンはこの人だ、と気づくことが大事です。そこで、キーマンを見つけたら飲みに誘います。そこで親しくなって仕事を進めやすくしていくといった感じです(松原氏) └────────── 「この話をすると引かれるかもしれないんですけど」と前置きを入れながら、松原氏は続ける。 ┌────────── 多くの会社や部署を経験してきて、社内で反対意見やクレームをもらうと、私は『来たぞ~!』とテンションが上がるんです。何か新しいことを提案するときには、あらかじめこのあたりからクレームが来るんじゃないかと予測しておくと、実際にきたときにテンションが上がります。調査や分析と同じように攻略法を考えるのも好きなんです。仕事で人と関わるときにはいつも攻略法を考えているので、人からストレスを受けることはあまりないです。長いときは2~3年単位で攻略法を考えています(松原氏) └──────────