優秀な人が多くて劣等感……転職した職場にどう馴染む? パシフィコ横浜のWeb担当者に聞く「職場攻略の心得」
転職を機に、自分の世界の狭さや新たな人間関係の難しさを痛感する──そんな経験を持つ人は少なくないのではないだろうか。慣れ親しんだ環境から飛び出し、新しい職場で成果を求められる中で、自己のスキルやコミュニケーション力を見つめ直すきっかけにもなるだろう。
パシフィコ横浜のWeb担当者である松原 正和氏も、転職でその現実を味わった一人だ。挫折や学びを重ねながら、自らの「仕事攻略」法を築いてきた松原氏に、これまでのキャリアの歩みと仕事のマイルールについて話を聞いた。
松原氏は大学で物理を専攻し、天文同好会に所属していた。天体観測した結果を冊子にまとめて出版社に送る活動も続け、自身のレポートが天文雑誌に掲載された経験もある。こうした体験から雑誌づくりに興味を抱き、就職活動では出版社を志望。大学卒業後はパズル雑誌を刊行している会社に入社した。 雑誌編集を2年ほど経験した後、別の仕事にも挑戦したいと考えた松原氏は、自ら志願して赤字だったPCゲーム部門へ異動。しかし、異動先のチームは前任者からの引き継ぎで事実上1人きり。さらに社内にWebに詳しい人材もいない状況だった。 ┌────────── なりふり構わずWeb広告代理店やベンダーさんなど外部の人を頼るしかないと思いました。『わからないので、ちょっと教えてもらっていいですか?』と聞いてみたり、営業電話がかかってきたら『来てもらえますか?』と言って、打ち合わせでたくさん質問をしました(松原氏) └────────── 幸運だったのは、取引先のベンダーの担当者がとても有能な人物だったことだ。そのやり取りを通じて、外部への発注方法やコミュニケーションのコツを学んだという。 ┌────────── 『表示をもう少し長くしてほしいという要望は何秒くらいですか?人によって感覚値が違うことは数値化して指示した方がお互いにスムーズです』と、具体的にアドバイスをくれました。正しく要望することや負担のない依頼の仕方を学ぶことができました(松原氏) └────────── PCゲーム事業に携わるようになり、松原氏が一番驚いたのはすべてが数字で明らかになることだった。会員数が増えない理由を特定しやすく、仮説を検証しながら施策を試みることが可能だった。