感動再び!ラグビーW杯戦士集結のトップリーグが明日開幕。本当に見るべきチームはどこだ?
ラグビーのトップリーグ(TL)が1月12日、東京、熊谷、静岡、大阪、神戸、福岡の全国6か所で開幕する。国内最高峰のプレーが見られるトップリーグは、16チームの総当たり戦で行われ、5月9日の最終節まで優勝を争う。注目は昨年のワールドカップでベスト8進出を果たして日本中に感動を呼んだW杯戦士のプレーだろう。同じチームのメンバーもいるが、今度はライバルとなって火花を散らすことになる。また日本代表勢だけでなく世界一となった南アフリカ代表のメンバーなど、W杯で活躍をした選手が各チームに集結する。優勝争いを左右するのは、それらの選手層だけではない。 指導陣のマネジメントによる戦術やプレースタイルの共有、確たるクラブ文化などを混ぜ合わせた結果、能力の高い選手のプレーと相まってチームは頂点へと近づく。 数値化の難しいこれらの項目で強いインパクトを残すのは連覇を狙う神戸製鋼だ。 かねてより各国の有望選手を集めてきた老舗クラブが様変わりしたのは、昨季にあたる2018年度。ニュージーランド代表アシスタントコーチだったウェイン・スミスを総監督とし、継続的な会社見学などを通して選手の組織への忠誠心を底上げ。圧力下でのパススキルも高め、相手に的を絞らせぬ連続攻撃を熟成させた。 試合を動かすのは、ニュージーランド代表スタンドオフとしてW杯では2015年大会まで2連覇したダン・カーター。相棒のスクラムハーフは、日本代表経験者で球さばきに定評のある日和佐篤だ。両者が欠場の場合も共同主将の1人で元ニュージーランド代表のアンドリュー・エリスがスクラムハーフに、ゴールキックの名手であるヘイデン・パーカーがスタンドオフを務められるなど、ハーフ団の選手層が厚い。 さらに新加入選手には、ニュージーランド代表としてW杯に出場したブロディ・レタリックがいる。身長204センチの大型ロックは、合流して早々にチームメイトに驚きを与えた。「フィットネステストはバックス(総じて身軽さの求められる位置)並み」とコメントする選手もいた。トム・フランクリン、グラント・ハッティングとの併用で力を発揮しそうだ。 新戦力としてコカ・コーラから移籍してきたのは、日本代表のラファエレ・ティモシー。日本国籍を持ち、「他国代表選手枠(最大2名の同時出場可)」「特別枠(昨年11月末時点で他国の代表になっていない外国籍選手。他国代表選手、アジア枠=アジア国籍取得者を含めて最大6名まで試合登録可。特例あり)」とは無関係に出場が可能。既存選手で「特別枠」のリチャード・バックマンとともにセンター陣に厚みを持たせる。 メンバーの顔ぶれを見る限り神戸製鋼は優勝候補の筆頭格だろう。共同主将の1人でフランカーの前川鐘平はこう話す。 「昨年に続いて、しっかりと自分たちがどういうチームなのかを考えながら、そこにプラスアルファでラグビーをしているところです」