自民党総裁選 所見発表演説会で高市氏「自民党を鍛え直そう」、小泉氏は「できるだけ早期に衆議院を解散」
林氏は「自民党は政治と金の問題で党員の皆様に多大なご迷惑、ご心配をかけている。そのことをまず心より、お詫びを申し上げます」と「政治と金」の問題について頭を下げたうえで「党の信頼回復に全力を挙げていきたい」と語った。 政策については格差の是正や生活環境の改善、国土強靭化、外交・安全保障の「3つの安心」と党改革、政治改革、行政改革の「3つの改革」を掲げた。 具体的には「都合の良い時間に都合の良い場所で働けるような」働き方改革、「やっぱり1次産業」と農林水産業や観光業の地域振興の強化を口にした。外交問題についてはロシアのウクライナ侵攻など機能していない国連の改革にも言及した。 政治改革については「FECをモデルに透明性を高め、政党交付金の使い方を見直して、皆さんがパーティーにそんなに頼らなくていいような配分を実現する」などと語った。また「行政改革も待ったなし。厚生労働省はあまりに伸び切っているよね。経済企画庁、国土庁、科学技術庁のように横串を刺しているところが今弱くないかという声を耳にする。省庁再々編に至る、今の一府12省庁体制の検証をして、しっかりと今の令和の世にあった省庁体制を取っていく。経験と実績を生かして頑張っていきたい」と語った。
小泉氏は「今、全国の党員の皆さんが自民党に変わることを求めている。今回の総裁選は自民党が本当に変わるか、変えられるのは誰かが問われる選挙。誰がやっても変わらない、政治に期待しない声が多い中、自民党が真に変わるには改革を唱えるリーダーではなく、改革を圧倒的に加速できるリーダーを選ぶこと」と切り出すと2児の父の立場から「今、政治を変えなかったらこの子たちの時代に間に合わない。政治の決定の在り方、政策の強度・速度を圧倒的に上げないと間に合わない。そんな危機感が募り、今、私はここに立っている。私は総理になって時代の変化に取り残された日本の政治を変えたい。長年、議論ばかりを続け、答えを出していない課題に決着をつけたい。そして大きな課題ばかりではなく一人ひとりの小さな願いも届く政治を実現したい。私はやるべき改革を断行する覚悟。総理になればできるだけ早期に衆議院を解散する。そして私の改革プランについて国民の審判を仰ぐ。私が総理になれば1年以内に政治改革、規制改革、人生の選択肢の拡大。この3つの改革を断行する」と早期の解散について改めて言及した。 政治と金については「政治改革については政治資金の透明化に加えて、自民党改革、国会改革も進める」と約束。また「日本経済のダイナミズムを取り戻すため聖域なき規制改革を進める。業界や既得権益側が認める範囲内でしか改革できない自民党を変え、国民の願いや希望を形にする真の国民政党に自民党を立て直す」と「聖域なき規制改革」を掲げる。その中には年収の壁の撤廃、労働時間規制の見直し、選択制夫婦別姓の導入も含まれる。 憲法改正については「戦後初めての国民投票を実施したい。自衛隊を明記することがダメなのかどうかを国民の皆さんに聞きたい」などと主張した。