自民党総裁選 所見発表演説会で高市氏「自民党を鍛え直そう」、小泉氏は「できるだけ早期に衆議院を解散」
自由民主党の岸田行雄総裁の任期満了に伴う総裁選挙が9月12日に告示され、9人が立候補を届け出た。9人というのは過去最多の人数。 今回、立候補したのは経済安全保障担当大臣の高市早苗、前経済安全保障担当大臣の小林鷹之、官房長官の林芳正、元環境大臣の小泉進次郎、外務大臣の上川陽子、元官房長官の加藤勝信、デジタル大臣の河野太郎、元幹事長の石破茂、幹事長の茂木敏充の9氏(抽選の結果による届け出順)。27日に投開票が行われる。 午後には候補者の所見発表演説会が行われた。 高市氏は「総裁に選出されましたら、真っ先にやらなければやらないことは、国民の皆様にしっかりと信頼していただける自民党に生まれ変わるということ。しっかりと自民党を足腰の強い信頼される政党にしていく。これが最優先課題。国でも地方でもあらゆる選挙で勝ち続けられる環境を作っていく。強い自民党を作っていくという思いを持っている。そのために先頭に立たせていただき、同志の皆様、党員の皆様とともに働き続けていく。まっすぐに取り組んでいく」と決意を述べた。 政治活動費についても言及「特定の幹部が使途を決めるのではなく、公平に配分され、使途がチェックできる仕組みを作らせていただく」などと語った。党内での適材適所の人事システムを作り上げ、政府においては民間登用を除き総理大臣を含めた閣僚給与閣僚を廃止する。 最後は「来年、結党70年。ここらで1回、自民党を鍛え直ましょう。作り直しましょう。そして私が目指すのは国民の皆様に頼っていただける自民党、国民の皆様の信頼を集める自民党、ぶれない自民党、我が国の伝統と文化と歴史に真っ直ぐな思いをもって、誇りを持つ自民党でございます。そして憲法の論議をリードできる、そういう自民党」などと呼びかけた。
小林氏は「当選4回、40代、自民党では異例のことではありますが、私は日本を、世界をリードする国にする。そして他国の動向に右往左往しない真に自立した国にする。そのビジョンを掲げ、今回の総裁選に挑戦いたしました。今回掲げた“脱派閥選挙”。自らの意思で立ち上がってくれた多くの仲間がいます。心から感謝します」と挨拶。 「まだ経験が足りないとも言われます」と言いつつも「しかし私は経済安全保障政策という分野をゼロから切り開き、国の重要政策として世界に先駆けて作り上げた」などと続け、経済安全保障担当大臣、科学技術担当大臣での実績を挙げたうえで「国家運営の基本は経済、安全保障、それを支えるイノベーション。そしてすべての根幹には教育がある。これらをバランスよく高めていくことで世界の真ん中に近づくと考える。中でも経済政策に注力する。まずは地方に活力をもたらす」などと中心となる理念を語ったうえで、そのプランを「新日本創造計画」と名付けた。 また自民党改革として政治資金改革の徹底と適材適所の人事の断行を挙げた。 エネルギー問題については「電力は暮らしや産業の基盤。どんな時でも安価で安定した供給を確保する必要がある。再エネに偏り過ぎた現在の計画を年内に見直す。そして安全性を担保したうえで原発の再稼働、そしてリプレース・新増設に取り組む。そして経済安全保障上、火力発電を含めバランスの取れた電源構成を作っていく。エネルギーの覇権が資源の覇権国から技術の覇権国に移ってい行く。核融合発電の早期の実施を目指して、将来的にエネルギーの輸出国への転換を目指す」と語った。 憲法問題については「政治の要諦は危機管理。緊急事態条項の創設、そして自衛隊の明記。この2つは最大限急いでいく必要がある」と改正を訴えた。