友だち同士で二世帯住宅を建てた! 2組の3人家族、計6人の新しい拡張家族のあり方 神奈川県小田原市
「思った以上に何気ない日々が心地よいです(笑)。前は会社に行くのが好きだったのですが、今は家にいて早めにみんなで夕食を食べたくなります。ご飯時の会話が増えて、子ども達の1日の出来事を聞くのが楽しいですね。日曜日にまとめて買い出しに行く時間すらも、心地よいルーティンになりました」(宮本さん) 「家の中で充実した日々を送れています。 大人の得意が異なることに加えて、子どもにとっての斜めの存在は、子どもにとってもつい盲目的になりがちな私にとってもありがたいです。旅行だけではわからなかった双方の価値観を知り、納得解を見つける過程も含め楽しめる関係をこれからも続けていきたいです」(長久保さん) 気になる生活費や家事分担などはどうしているのか、聞いてみました。 「長久保さんが料理好き、私は掃除・洗濯が好きと、お互いの得意分野を活かせるなと思っています。子どもたちも親子だと甘えがでてしまうけど、大人の集団生活をすることで自立するのではないでしょうか。生活費も大まかには決めていますが、あまり決めすぎないようにしています」(宮本さん) 「友達同士で二世帯住宅」と聞くとびっくりしますが、長い人類の歴史を考えてみれば、夫妻と子どもたちで暮らすという「核家族」で暮らしてきたことのほうがレアです。ましてや長久保さんと宮本さんがはじめに見学した洋館のような住まいであれば、祖父母、親、子ども、親の兄弟、子どもたち、書生さん、お手伝いさんなど、世代も性別も異なる人が集って暮らすことが当たり前でした。いわば「拡張家族」「疑似家族」での暮らしが想定されていたわけで、2家族が見て「ありかも!」と思えたのは、納得です。 血縁関係のある・なしに関わらず、価値観のあう人同士が、個を尊重しつつ、集団で楽しさを共有しながら暮らす。「拡張家族」は、人の住まいの基本でもあり、実は理想的なライフスタイルのような気がします。
嘉屋 恭子
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