友だち同士で二世帯住宅を建てた! 2組の3人家族、計6人の新しい拡張家族のあり方 神奈川県小田原市
ところが、二世帯住宅を建ててともに住むという話になり、住宅ローンを組んで実際に実行したというからまわりは騒然。しかも場所はまったく地縁のなかった小田原です。当然、「なんで?」「なにがあった?」と質問攻めにされるといいます。 宮本さんは「本当はいろいろ事情があるのですが、説明が長くなるのもあり『ノリ?(笑)』と答えています」と笑います。 その長くなるという話、はじめからひもといてもらいましょう。きっかけはやはりコロナでリモートワークが全面的に導入されたことだといいます。 「コロナ禍になるまで、会社の近くのマンションに居住し、それこそ朝から晩、土日も仕事をしていました。休日で子どもの預け先がなかったときは、職場につれていったこともあります。ところがコロナ禍になって、会社がテレワークを導入。今後の住む場所や働き方、それに暮らし方などをよく考えるように。そこで、一緒に住んだらおもしろいんじゃない?と会話に出るようになったんです」と長久保さん。
当初、2家族ともに、「話半分」だったといいますが、中古物件の不動産サイトで見かけた小田原の山の中腹に建つ洋館を現地見学したところ、一気に「本気モード」になったそう。明治期から昭和にかけて、湘南、大磯や小田原には政財界の要人、文化人などが、別荘を建てましたが、そんな建物のひとつを見たことで、「2家族で住むのってこの広さや間取りなら、ありえるんじゃない?」とリアリティが湧いてきたのだそう。 また、建物に惹かれただけでなく、山や海の自然環境、都内への通勤・通学のしやすさなど、複数の“点”だった条件がつながり、「やってみたい」と、“線”になったのだといいます。
山の中古住宅、海の新築住宅。究極の選択は「海の新築」をチョイス
「アリかも…?」が「できる!」になった2家族は、洋館に住むことは叶わなかったものの、憧れの小田原で真剣に土地や物件を探す日々がはじまりました。 「ほぼ2年間、不動産に詳しい友人に相談したり、複数の中古住宅、土地も見学してまわりました。考えに考え、あれこれ検討しましたが、最終的な選択肢として残ったのが、山側にある中古住宅を買うか、海の近くにある土地に注文住宅を建てるかの2つ。ただ、子どもは東京都内の中学へ通学することが決まっています。そのため、駅へのアクセスのしやすさ、中古住宅の道路事情などを鑑みて、新築で海の近くに注文住宅を建てることにしました」と決断のあらましを振り返ります。
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