友だち同士で二世帯住宅を建てた! 2組の3人家族、計6人の新しい拡張家族のあり方 神奈川県小田原市
その間、長久保さんと宮本さんだけでなく、子どもも含めてみんなで、家についてたくさんの会話を交わしていたそう。家づくりには家族の相互理解や対話、会話が欠かせませんが、こうした風通しのよい会話をすることで、自然と「理想の家」「共同生活」を思い描けたのかもしれません。また、友達と暮らす二世帯住宅、実は無謀にみえて、その背景には「できそうだな」という理由付けがあるのだ、と言います。 「2家族とも単に交流しているだけでなく、知り合ってからの10年間、だいたい1年に1・2回は、1週間以上の長期間、2家族で旅行に行っていたんです。2家族以外にも他の家族がいることもありましたが、だいたいどこの家庭も1回は夫婦げんかが起きていました(笑)。他の家族がいることで、夫婦のケンカの落とし所がみえたり、親子の関係がギスギスしなかったり。ともに暮らす練習ではないけれど、ともに生活していて違和感がないということは分かっていました。まったくゼロから決断したというわけではないんですよ」と長久保さん。
他にもお互いの両親のことを知っていたり、血の繋がりのあるきょうだい以上に連絡を密にとっていたり。価値観や暮らし方のズレがないことは、お互い承知の上でした。ただ、もっとも気になるのが、お金の話です。 「そこはお互い一番心配だったので、リアルにどこまで出せるのか、包み隠さずフトコロ事情を話しました。子どもは子どもたちだけで遊んでもらって、大人は延々とお金の話をしました」と言います。
3階はシアタールームにもなります。人生を楽しめるお住まい。
いよいよ6人での暮らしがスタート! 合宿のような、シェアハウスのような暮らしに?
そのうえで、間取りは、冒頭に紹介したような「完全分離」や「一部共有」タイプを選ばなかったといいます。 「血縁のない家族がともに暮らすライフスタイルは変則的ですよね。変則的な暮らし方と変則的な間取りを掛け合わせることはしたくなかったんです。資金計画と同様、売却や貸出など、将来にオプションを残しておきたい、そのために間取りは極めてシンプルなものにしました」と長久保さん。 2023年、こうして新築の住まいが完成。ひと足先に長久保さん家族3人での生活をスタートさせました。お子さんは都内まで通学、長久保さん夫妻がテレワークというライフスタイルです。2024年春、宮本さんのお子さんが小学校を卒業して中学生になったことで、宮本さん家族が加わりました(※夫が名古屋で赴任中のため、6人での暮らしは7月からスタート)。
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