GMOサイバーセキュリティ byイエラエ 福森大喜の「リトル福森」との出会い
共通の知人を頼って紹介してもらうことは十分可能であったが、福森にはそんなやり方が迂遠に思えた。今は性急であるべき、そう感じて、公式サイトの問い合わせフォームに自分の思いを書き連ねた。このようにして冒頭の「御社の社長の講演に共感したのでぜひ自分を働かせてほしい」おじさんが誕生した。
本取材を実施したのは 9 月上旬。まだ 3 ヶ月の試用期間内でもあり、何より日本に関しては「浦島太郎状態」の福森は、GMOサイバーセキュリティ byイエラエでの今後の自身のミッションについて詳しい言及は避けたが、取材では ACD(アクティブ サイバー ディフェンス)といったいくつか重要なキーワードが口にされたことを記しておく。また福森は将来的に、全世界の GMO のパートナー、つまりサプライチェーン全体のセキュリティを担うという構想を語った。
ジョインしてみた GMOサイバーセキュリティ byイエラエの印象について尋ねると「恐ろしいところに来た」という言葉が返ってきた。
●「優勝以外すべて負け」CTF チーム
恐ろしいとは何か。
それはたとえば GMOサイバーセキュリティ byイエラエの CTF チーム(GMOイエラエ)の妥協のなさだという。福森は彼自身も大ベテランとして同社の CTF チームに参加し競技に取り組んでいるが、チームの「圧倒的な一位へのこだわり」に日々震撼しているという。
福森がある日、とある CTF に参加したところ GMOイエラエチームは 2 位の成績で終わった。終了後、福森が家族に 2 位になったと報告すると、それはすごいねと言われたが、その直前、意気消沈したチームメンバーの様子を目の当たりにしていた福森は、その言葉を素直に受け取ることができなかったという。
「葬式のような雰囲気だった」 福森は 2 位で競技を終えたときのチームの様子をこう表現した。
「はたから見れば 2 位は銀メダルかもしれないが、この人たち( GMOイエラエのメンバー)は違っていて、1 位以外は全て敗北であり負けなんです。よくオリンピック選手で、一回戦で敗退するのも銀メダルをとるのも1位になれなかったという理由でどちらも同じ負け、と語る人がいるが GMOイエラエの メンバーはそれとまったく同じ(福森)」