『ミステリと言う勿れ』田村由美が語るドラマを見たときに驚いたこと
ドラマの反響の大きさに
――風呂光も青砥も、我路くん、ライカちゃん……素晴らしいキャラクターそれぞれに多くのファンがいると思います。『ミステリと言う勿れ』を生み出すときに一番難儀したキャラクターはいますか? 田村:この作品については今の所あまりないです。『7SEEDS』の場合、結構みんな苦労しました。生み出すときに難儀しなくても描き続けていく中でそうなることはよくあります。どうしても動いてくれない、どうしたらいいのかと途方に暮れたりします。とはいえ、読者の方に好きになってほしいと焦ってしまうと媚びが出て、結果嫌われてしまい、悪循環に陥ることも身をもって知っています。 ――ドラマ『ミステリと言う勿れ』は第1回から大きな評判を呼びました、そのムーブメントが大きくなっていく様子をどのように感じられましたか。 田村:連載の合間に楽しく描いた一本の読み切りからだったので、すごく不思議な感じがしました。それからずっと不思議な思いでいます。何が起こってるんだろう? って、ぼおっとしています。読者の方がネット内外で熱く厚く紹介してくださったりおすすめしてくださった結果です。ありがとうございます。この作品は本当に皆さんに育てていただいたのだと感じます。心から感謝しています。 ――ドラマをご覧になって驚いたシーンや印象に残ったシーンも教えていただ くことはできますか? 田村:毎回やはり名だたるゲストの方と整との痺れる一騎討ちがたまらなく楽しいです。これはドラマならではですよね。原作では泣けるとこじゃないシーンで泣かされてしまいます。第1話や炎の天使編、山荘編などは、お話を知らずに観たいと切に思いました。展開を知ってることが残念でたまりません。 それから、自分が気軽に描いた風景や部屋などが素晴らしいセットで組まれていたり、どうやって探したんだと思うようなぴったりなロケ地が使われてたり。そういうことも観ていてとても楽しいです。 あと皆さんのファッションも素敵ですね。