間食は栄養補給のチャンス|効率良くカラダを変える食事の基礎【後編】(専門家が監修)
カラダを快適に動かしたい。トレーニングでいい変化を得たい。その鍵を握るのが食事。だが“鶏ささみ&ブロッコリー”が最適解とも限らない。そこで知っておきたいのがフィットネスライフを底上げする食にまつわる基礎知識。後編では生活習慣に合わせた食事方法や調理法を紹介。「これならできる」と思えるものから始めてほしい。[取材協力/河村玲子(管理栄養士)]
乱れたルーティンは早めにリカバリーする
規則正しい食事を心がけていても、急な出張や飲み会が入り、ルーティンが崩れることもある。 そういうときは、できるだけ早期に正常化を心がける。 出張で野菜が摂れなかったり、飲み会で食べ過ぎ&飲み過ぎの自覚があったりするなら、いち早く翌日の食事をチューニング。朝食から普段より野菜多めのメニューを選んだり、昼食や夕食のカロリーを減らしたりしてリカバリーに努めてほしい。 「焦らなくても1週間単位で帳尻を合わせればいい」などとのんびり構えるのはNG。そうこうするうち、予期せぬ出張や飲み会がまたまた入らないとも限らない。1回くらいの乱れは速攻でチャラにできるけれど、それが2回、3回と続くとリカバリーが難しくなり、それを契機にせっかくのヘルシールーティンが完全崩壊する恐れだってある。 ルーティンが乱れてから慌てて対処するのではなく、事前に対応する方法もある。出張前日の夕飯を野菜中心で軽めにしたり、飲み会のある日の昼食はカロリーもボリュームも抑えた食事にしたりするのだ。
油を使わずに肉類を調理する方法を知る
タンパク質と糖質は1g4キロカロリーだが、脂質は9キロカロリーと2倍以上も高カロリー。ゆえに、運動を始めるとタンパク質ばかり重視し、脂質を敵視しすぎる傾向がある。挙げ句、サラダチキン、鶏胸肉、牛ヒレ肉といった高タンパク&低脂質のタンパク源を選びがちになる。 確かにサラダチキンは、プロテイン並みに優れたタンパク源だが、毎日のように食べていると飽きる。牛ヒレ肉は問答無用にウマいけれど、高価なので頻繁には食べられない。 身につけたいのは、余計な油を使わず肉類を調理するコツ。揚げ物は避けたいし、バラ肉や挽き肉はさすがに脂質が多すぎるが、それ以外は蒸したり茹でたりすれば、オイルフリーでおいしく調理できる。 減量中は鶏肉の皮や豚肉の脂身のように目に見える脂質はカットするように指導されるが、脂質は旨み。皮や脂身を取り除くと食事の満足感が下がる。グリルで皮や脂身を炙り、余計な脂質を落とすと、旨みを残しつつカロリー摂取もセーブできる。