間食は栄養補給のチャンス|効率良くカラダを変える食事の基礎【後編】(専門家が監修)
旬の野菜を1日5皿以上食べる
野菜は低カロリー&低糖質&低脂質であり、不足が心配されるビタミン、ミネラル、食物繊維の宝庫。 運動で呼吸数が増えると有害な活性酸素も増えるが、野菜にはその悪行を帳消しにする力もある。色の濃い緑黄色野菜のβ―カロテン、トマトのリコピン、ブロッコリーのイソチオシアネートのようなフィトケミカル(植物が作り出す有用成分)が、活性酸素による酸化を防ぐのだ。 厚生労働省では1日350g以上の野菜を摂ることを推奨している。均等割りで1食120g。一方、現在の日本人の野菜摂取量は、1日280gほどと低水準に留まっている。 野菜摂取を増やすコツは加熱して食べること。生野菜120gは両手のひら1杯分。毎食それだけ完食するのはひと苦労だが、煮物、おひたし、炒め物、具だくさん味噌汁のように加熱した野菜なら1皿(1品)で約70gの野菜が摂れる。5皿でちょうど350gだ。トレーニーなら、1食で副菜2皿(約140g)×3食=約420gの野菜摂取を狙おう。 また、野菜は旬ほどビタミンなどの栄養価が高い。たとえば、冬野菜のホウレンソウのビタミンCは、夏採りの3倍も多く含まれるのだ。旬ほど値段も安くなるから、野菜の旬を知ってモリモリ食べたい。
取材・文/井上健二 編集/門上奈央(初出『Tarzan』No.872・2024年1月25日発売)