カスペルスキー、「Kaspersky Expert Training」をパートナー経由で提供
カスペルスキーは、サイバーセキュリティーの専門家向けオンライントレーニングシリーズ「Kaspersky Expert Training(xTraining)」の販売経路を拡大し、11月14日から新たにパートナー経由での提供を開始した。これにより、クレジットカード決済が難しかった企業や組織でも導入が可能となる。 xTrainingは、SOC、CSIRTなどのセキュリティー対応組織の強化を検討する企業や組織で、インシデントレスポンスやデジタルフォレンジックなどに従事する中級レベル以上のスキルをもつ専門家を主な対象とするもの。現在、脅威ハンティング、インシデントレスポンス、リバースエンジニアリングなどのカテゴリーで、合計11種類のトレーニングコースを提供している。各コースでは関連資料のほかに、英語字幕付きの解説動画と専用の仮想ラボ、演習問題などを提供し、オンデマンドで自身のペースで受講することができる。 2021年に提供を開始した同トレーニングシリーズは、これまでに約50カ国から3000人以上が受講。国際刑事警察機構(インターポール)の捜査官も受講しており、23年は71人の捜査官が、「Targeted Malware Reverse Engineering」「Windows Incident Response」などのコースを受講し、実務に役立つオンライントレーニングとして高く評価している。 xTrainingのトレーニングプログラムは、APT(持続的標的型)攻撃や標的型攻撃などの高度な攻撃を分析し、世界中のサイバー攻撃の動向を調査するGReATと、インシデントレスポンスやデジタルフォレンジックを行うGERTのリサーチャーらが長年の経験から培った専門知識を生かして実務に役立つトレーニングを設計した。トレーニングを受講することで、企業や組織のサイバーセキュリティー対策を強化するために必要な知識や、最新のサイバー脅威に関するトレンド、実務に活用可能な効果的な脅威の検出方法などを習得することができる。 トレーニングには、関連資料、オンデマンド形式の解説動画(音声は英語、英語の字幕付き)、専用の仮想ラボ、演習問題が含まれる。契約期間中であれば、インターネット接続可能なPCやタブレットから受講者のペースで自由に受講できる。また、章ごとに用意されたクイズで内容を振り返ることで自身の理解度を把握することができ、不明な点は同社担当エキスパートへの直接の質問(英語)も受け付けている。各コースの解説動画を視聴するのにかかる所要時間はおおむね10~20時間。 xTrainingでは解説動画に加えて、必要なツールと実際の攻撃を再現したシナリオがセットされた仮想ラボへのアクセス権も提供する。仮想ラボで実践的なマルウェア解析やインシデント対応を体験することで、経験値を積むことが難しいスキルを習得できる。受講者の仮想ラボの平均使用時間は20時間。 想定する受講者は、企業や組織のITセキュリティー運用担当者やSOCアナリスト、サイバーセキュリティーコンサルティング企業、マルウェアリバースエンジニアリング企業、政府機関、CERT、学術研究機関のITセキュリティー担当者など。 トレーニングには四つのカテゴリーがあり、現在11種類のトレーニングコースを提供している。コースの内容、対象者、含まれる解説動画の本数、費用などはコースによって異なる。受講有効期間はいずれのコースも6カ月となっている。