復活初勝利もソフトB千賀の”お化けフォーク”に異変?!
4回は1球もフォークを使わず、5回は、一死からブラッシュ、浅村を連続三振に締めて94球で今季初登板を終えた。だが、ブラッシュの打席も、1-2からフォークを連投したが、いずれも変化が早すぎて簡単に見送られ、浅村の打席では、スッポ抜けたフォークがあわやデッドボールになりかけていた。 なぜ”お化けフォーク”に異変が起きたのか? ソフトバンクに詳しい評論家の池田親興氏は、「今季初登板ということで力が入っていた。緊張もしていたのだろう。それらが心と体に影響を与え、フォームバランスが崩れていた。軸足に体重がしっかりのらず、上半身に力が入るため、ステップする足よりも、ほんの少しだが体が先に出るという状態になっていた。そうなるとマウンドの傾斜があるので、リリースのタイミングが若干ずれる。フォークがスッポ抜けるという状況につながったのは、そこだろう」と分析した。 それでも3―3の同点に食い止めたことから、その裏、「千賀が今季初登板。なんとかしたい」という柳田の決勝タイムリーが生まれ白星をプレゼントされることになった。 千賀は「野手のみなさんに迷惑をかけた。リズムも悪く、カードの頭を任せてもらったのに、5イニングしか投げることができなかったことは反省しなければならない」とコメント。 しかし、降板後、ベンチ内で千賀に身振り手振りを交えながら助言していた工藤監督は、及第点を与えた。 「プレッシャーがかかるところで、当たっている楽天打線を3点に抑えた。良しとしなければならないと思います。ボールが高いところはあったが、力はありました。あとは微調整。開幕に投げることはできなかったですが、チームのエースとして、これまで頑張ってきました。自負もプライドもあるのでしょう。初戦から勝てたのは彼にとって大きい」 伝家の宝刀が使えなくともゲームを作るー。それこそが絶対エースと呼ばれる千賀の能力でありプライドである。