チャーター機トラブルで森保J欧州組11人の合流遅れる…調整1日のぶっつけ本番で大量得点必要のベトナム戦は大丈夫なのか?
ベトナム代表とのカタールワールドカップ・アジア最終予選第5戦(11日・ハノイ)へ向けて、敵地で調整中の日本代表が予期せぬハプニングに見舞われた。 3つの便に分かれてベトナム入りしたなかで、キャプテンのDF吉田麻也(33・サンプドリア)、DF冨安健洋(23・アーセナル)、FW古橋亨梧(26・セルティック)ら11人のヨーロッパ組が搭乗したオランダ・アムステルダム発のチャーター便が9日、給油トラブルのために約半日にわたってロシア国内の空港で足止めを食らった。 本来ならば9日午前中に到着するはずが深夜へ大幅にずれ込み、午後6時(日本時間同8時)から行われた練習にも参加できなかった。長距離移動に想定外の待機時間が加わったなかで、コンディションや時差の調整に悪影響が出るのは必至。ベトナム戦へ臨むメンバーの再考を含めて、森保一監督は戦略の練り直しを余儀なくされた。
給油トラブルで空港に足止め
ハノイ・ノイバイ国際空港の入国審査を通過した、吉田をはじめとする11人のヨーロッパ組がハノイ市内のホテルへ到着したのは予定より半日も遅れた9日深夜。オランダ・アムステルダムを飛び立ってから、実に一日を超える時間が経過していた。 11人を乗せたチャーター便は、給油のために降り立ったロシア国内の空港でまさかの足止めを食らった。給油に関して何らかのトラブルが発生したもので、招集された28人全員で行われるはずだった9日の練習にも当然ながら参加できなかった。 今後は入国時に義務づけられたPCR検査で陰性が確認され次第、外部と遮断された環境下にあるホテル内のトレーニングジムで汗を流す。ベトナム戦前に参加できる練習は前日の一度だけ。時差調整を含めて、すでにハノイ入りしている17人に比べてコンディションが著しく劣り、必然的にプレー面における強度も異なってくる。 ヨーロッパ各国との定期便を全面的に停止するなど、新型コロナウイルス禍における防疫対策として厳格な入国制限を敷くベトナムとのアジア最終予選へ向けて、日本サッカー協会(JFA)は選手たちを3つの便に分けて現地入りさせる対策を講じた。 成田空港からハノイまでは8日まで一日につき一便が就航していたため、先週末にJ1リーグを戦ったFW大迫勇也(31・ヴィッセル神戸)、DF長友佑都(35・FC東京)ら10人の国内組は7日と8日に分かれて離日。さらに現地時間の土曜日までにリーグ戦を終えたヨーロッパ組も一時帰国し、国内組に合流した上でベトナム入りした。 現時点でベトナム入りしているヨーロッパ組は、MF遠藤航(28・シュツットガルト)や初招集のMF三笘薫(24・ユニオン・サンジロワーズ)ら7人。先月のオーストラリア代表戦で代表初ゴールを決めたMF田中碧(23・フォルトゥナ・デュッセルドルフ)は9日のメディア対応で、日本経由の長距離移動をこう受け止めた。 「もちろん疲労はあるとは思うけど、ドイツ2部における移動の方がきついと個人的には思っています。実際にプレーしないとわからない部分はあるし、コンディションが違う部分に対しては何とも言えませんけど、いまのところは大丈夫です」