豪州戦勝利で当面の”解任危機”を脱した森保監督だがグループ4位の危機的状況に変化なし…W杯出場の可能性を整理してみた
結果次第では森保一監督が解任される可能性があった、12日のオーストラリア代表との大一番で何とか白星を手にできた。それでも来秋に中東カタールで開催される次回ワールドカップ出場へ向けて、日本代表が苦境に立たされている状況は変わらない。 9月に開幕したアジア最終予選は、出場12ヵ国が4試合を消化。グループBの日本は2勝2敗の勝ち点6で、4連勝で同12のサウジアラビア、同9のオーストラリアだけでなく、勝ち点で並ぶオマーンにも総得点で後塵を拝する4位へ順位を下げた。 来年3月末までに予定される残り6試合での巻き返しを狙う日本だが、カタール行き切符を無条件で獲得できる2位以内に入れなかった場合はどうなるのか。7大会連続7度目の本大会出場を果たすためには、文字通りの“茨の道”が待っている。
「首の皮一枚でつながっている状況」
終了間際のオウンゴールで日本が勝ち越し点を奪い、無傷の3連勝でグループBの首位に立っていたオーストラリアに土をつけた直後のフラッシュインタビュー。キャプテンのDF吉田麻也(33・サンプドリア)の言葉がすべてを物語っていた。 「何とか首の皮一枚でつながっている状況。ここで満足せず、引き続き日本が一丸となって戦っていきたい」 日本の勝利の余韻が残る13日未明に行われたグループBの他の2試合で、サウジアラビアが3-2で中国を、オマーンが3-1でベトナムをそれぞれ下した。 4連勝のサウジアラビアは勝ち点を「12」に伸ばして首位を奪取。3勝1敗で「9」のオーストラリアに続いて、日本と2勝2敗の勝ち点「6」および得失点差「0」で並び、総得点「5」で日本の「3」を上回るオマーンが3位に浮上した。 カタールワールドカップ出場権を無条件で手にするためには、グループBで最終的に2位以内に入らなければいけない。現状の4位のままならば森保ジャパンの夢は無残にも絶たれるが、3位ならば一転して可能性はつなぎ止められる。 しかし、カタールの地にたどり着くためには、まさに“茨の道”が待っている。 まずはグループAの3位とのアジア・プレーオフを勝ち抜き、アジア5位の座を確保しなければいけない。しかし、来年5月もしくは6月に予定されているアジア・プレーオフは、従来のホーム&アウェイ方式が一発勝負に変更されている。