スマホ市場の停滞感打破なるか? ついに動き出したWindows10スマホとは
6月22日、SIMフリースマートフォン「FREETEL(フリーテル)」から、Microsoftがリリースを予定しているモバイルOS「Windows 10 Mobile」を搭載するスマートフォン(Windows Phone)の新製品「KATANA」の開発が発表されました。これまで世界のスマートフォン市場はAppleのiOSとGoogleのAndroidが二分してきましたが、今年の3月にバルセロナで開催された「Mobile World Congress 2015」では多くの端末メーカーが試作機を発表するなど、今年はWindows Phoneが“かつてないほどの盛り上がり”だと評され、注目が集まっています。果たして、Windows Phoneはスマートフォン市場に新風を巻き起こせるのでしょうか。
市場の成長鈍化を背景に“第3極待望論”が高まった?
AppleとGoogleとの激しいシェア争いの中で厳しい状況が続いていたWindows Phoneが、ここにきて大きく盛り上がっている背景には、スマートフォン市場の停滞感が考えられます。フィーチャーフォンからスマートフォンへの買い替え需要や、端末スペックの飛躍的な向上による買い替え需要などを背景に急成長したスマートフォン市場は、“必要な人に行き届いた”と言える状態で、市場の成長が鈍化。米国の調査会社IDCは2018年までのスマートフォン市場年間平均成長率について9.8%と予測し、「成長は続くものの、そのカーブは緩やかなものになる」とコメントしているほか、MM総研がまとめた日本国内でのスマートフォン出荷台数は3年連続で減少し、今後も低成長が続くと予想しています。MM総研は、こうした市場動向の背景として、フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行ペースが鈍化している点、スマートフォンの機能・性能がユーザーニーズを満足させる基準に達している点などを指摘。こうしたデータを見ても、スマートフォン市場は世界的に“新しい端末が売れにくい環境”になっているのです。