スマホ市場の停滞感打破なるか? ついに動き出したWindows10スマホとは
特に、MM総研が指摘している「スマートフォンの機能・性能がユーザーニーズを満足させる基準に達している点」は、市場が抱えている“飽和感”を的確に表現しています。現在、世界のスマートフォン市場はAppleのiPhoneとGoogleのAndroidスマートフォンが市場の大部分をシェアする“寡占状態”にあり、同じプラットフォームの上で各メーカーが激しく競い合っていることから、ユーザー体験の差別化は年々難しさを増しています。ユーザーには「今の端末で十分使える」「新しい端末にしてもできることに変わりはない」という満足感や端末への“飽き”が広がり、買い替えニーズの盛り上がりにブレーキを掛けているのです。 こうした市場動向を踏まえると、AppleとGoogleによる2極化に割って入る第3極としてWindows Phoneが市場を盛り上げることは「買い替え需要を喚起したい」と考える端末メーカーにとっても、「新しい体験を楽しみたい」と考えるユーザーにとっても、待望されていたことだと言えるでしょう。
国内でも動き出したWindows Phone、発売即完売の端末も
Windows Phoneへの期待感は、日本国内の動きを見ても感じ取ることができます。冒頭紹介したFREETELの発表会は、会場となった六本木ニコファーレに立ち見を出すほどの報道陣が駆けつけ大きな盛り上がりを見せたほか、6月18日にマウスコンピューターから発売されたWindows Phone 8.1 Update搭載スマートフォン「MADOSMA(マドスマ)」は、初回出荷分がオンラインショップで即日完売するなど初動の良さを見せています。日本国内のメーカーでは、このFREETEL とマウスコンピューターの2社のみがWindows Phoneに参入している状況ですが、今後市場は拡大していくのでしょうか。ポイントとなるのは端末の価格とビジネスシーンにおける活用、そして何よりも対応アプリ・サービスの拡充だと考えられます。