大阪府・吉村知事が定例会見1月27日(全文2)医療体制は厳しい状況続く
入院患者が減りにくい理由は
日本経済新聞:日経新聞の大畑といいます。病床の使用率についてお伺いしたいんですけれども。先に宣言が出た東京では直近、若干、減少傾向になってきていて。一方、大阪はまだ7割、8割ぐらいの高止まり状況かと思うんですけれども。これから少し遅れて効果が出てくるのかもしれないですけれども、現状をどう分析されているのかと、あと大阪でなかなか入院患者が減らない、減りにくい理由などがあるのかどうか、お考えをお聞かせください。 吉村:まず病床については非常に厳しい状況が続いている、逼迫した状況が続いているというのが認識です。その中でも本当に医療従事者の皆さん、懸命な治療もしていただいて、なんとかぎりぎり持ちこたえている状況だというふうに思っています。これも持ちこたえられているのは医療従事者の皆さんが本当に懸命に治療していただいている成果だと思っています。 病床使用率、確かに非常に高いです。これ、他都市との比較って、もう僕どこまで意味があるのかなってちょっと最近思い始めてます。われわれは非常に毎日、1床単位でどんだけ確保できているかっていう、病床使用率というのは、もうずいぶん前から皆さんにフルオープンで公表してきましたし、それから実運用数、その日の確保病床の割合と、これは毎日公表しています。それから実際に確保している病床、確保数の割合、これは2つとも公表しています。これを把握するのでも非常に大変な作業でして。だから他都市がどこまで把握しているのか、正確に、ことも含めて、やっぱり単純な比較っていうのは、実はあまり意味がないのかなって最近ちょっと思い始めています。ただ、大阪においてはやはり70%を超える、重症病床の使用率が78%、80%ですから。これは正確な数字です。やっぱり非常に逼迫しているという状況だと思います。
病床は簡単ではないが着実に広げている
じゃあ、なんでなのといえば、やはり第2波なんかは比較的、病床がぐるぐる回って、そこまで逼迫はしていなかったわけですけども、特に重症含めてですね。やっぱり高齢者の陽性者が多いということが1つの理由になってるんだと思います。高齢者になると当然、重症化しやすいというのもありますし、60代以上の重症者が約75%ですから。圧倒的にやっぱり高齢者が重症化している。死亡については平均年齢77歳ですから。やっぱり高齢者に寄ってる、特徴があるウイルス、病気だというふうに思います。こう考えたときに当然、治療も期間が長くなります。重症になれば期間が長くなるし、重症じゃない中等症でも期間が長くなる傾向にありますから。そういった意味では高齢者の陽性者が多いというのが1つ、やっぱり病床がなかなか減ってこない1つの理由なんだろうとは思っています。 ただ、その中でもやっぱり定員の受け入れの療養病院が今いろいろ手を挙げてくれたりだとか、民間の病院も手を挙げてくれていますので、なんとか病床の分母のほうの拡大というのは、簡単にはいかないんですけども、ご協力いただきながら着実に広げているという状況。 今今の課題でいくと、重症者の病床がやっぱり非常に厳しいと思っていますし、これから重症者が増えてくると思いますので、そこはやっぱり厳しい状況に、医療状態としては厳しい状況になるとは認識しています。でもこれも、なんで今厳しいかというと、約2週間前の数が反映されてくるので、今が少ない数字が、ぐっと緊急事態宣言の効果で、これを脱すことができたら、そこから先は減少することがほぼ確実に見込まれますんでね。 だからやっぱり日々の感染をいかに抑えるかっていうのが非常に重要だし、そういう意味で病床逼迫も上がっていく、これから上がっていくのか下がっていくのかっていうことについても、その前の、陽性者が増えているのか減っているのかによってスライドしていきますから、今の陽性者をできるだけ減らすということを、感染拡大を減らしていくということが非常に重要だし、それは緊急事態宣言で、まだ今週の数字を見ないと分かりませんが、徐々に効果は出始めているのかなとは思っています。ただ、病床は非常に、そういう意味で逼迫はしています。