自民・岸田氏が会見 総裁選出馬を表明(全文1)ソフトパワー外交を進めたい
東アジア地域の軍縮を呼び掛ける考えは?
朝日新聞:すいません、朝日新聞の藤田と申します。外交・安全保障で、ちょっと【***00:14:35】具体的に。東アジアの安保環境が引き続き厳しいということで、安倍首相は敵基地攻撃能力を含む新たな安保戦略を検討するのを【***00:14:46】会見でもおっしゃっていましたが、これを引き継がれるのかというのが1つと、もう1つは、さはさりながら、それだと【****00:14:52】ばかりですのでやめたいと【****00:14:55】されましたが、中国も含めてミサイル問題、地域の軍縮を呼び掛けていくというようなお考えはあるかどうか、それをお願いします。 岸田:まず敵基地攻撃の課題ですが、この議論はご案内のとおり、イージス・アショアを断念するということから、わが国のミサイル防衛体制が十分であるのか、そして今後どうあるべきなのか、こういった議論を行った、その1つとして敵基地攻撃が必要なのかどうか、こういった議論が行われた。こうした議論の進み方であったと思います。まずは国民の命や暮らしを守るために、わが国の安全保障体制、これがどうあるべきなのか、十分なのか、こういった議論をしっかり進めていく。これが何よりも基本であると思っています。 そしてその中で、敵基地攻撃というもの、これはもう戦後の議論の中においても、憲法上は必要最低限のもの、ほかに手段がないという場合であったならば、これは可能であるという解釈は行いながらも、実際にはその能力も持たず、導入の計画もない、こういった政府答弁を続けてきた、こういった課題であると認識をしています。この議論はしっかり進めていくということではありますが、実際のところ専守防衛、そしてわが国の平和憲法との関係において現実的な対応ができるのかどうか、こういった観点からしっかり議論を進めていく、こういったことではないかと思います。
核軍縮は政治家としてのライフワーク
そして2点目として、平和の問題、指摘がありました。これは、日本は、先ほど私もソフトパワー外交ということを申し上げました。これは基本的な価値観を共有する国々と地球規模の課題に取り組んでいくことによって日本の存在感を示していくというような考え方ですが、その地球規模の課題の1つに平和、これは大変重要な課題として取り上げていかなければならないと思っています。 そして平和の中でも、私自身、これはご指摘のアジアの安全保障にも深く関わることですが、核軍縮、これは私にとって、政治家としてのライフワークであると思っています。被爆地、戦争被爆地から出た、被爆地・広島から出た初めての外務大臣という立場であった私としても、外務大臣在任中から核軍縮、これについては強い関心を持ち、努力をしてきました。ぜひこれからもこの核軍縮については、核兵器のない世界を目指すという大きな方向性に向けてしっかりと取り組んでいきたい、このように思っています。 【書き起こし】自民・岸田氏が会見 総裁選出馬を表明 全文2に続く