体操の内村航平が引退会見(全文3完)体操だけうまくても駄目と後輩に伝えたい
体操の内村航平(ジョイカル所属)が14日午前、都内で引退記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「体操の内村航平が引退会見 ロンドン・リオ五輪で個人総合連覇(2022年1月14日)」に対応しております。 【動画】体操の内村航平が引退会見 ロンドン・リオ五輪で個人総合連覇(2022年1月14日) ◇ ◇
体操界に残せて良かったと思っていることは
矢内:フリーライターの矢内と申します。長い間お疲れさまでした。そしてありがとうございます。2つあって、1つは体操界にこれを残せて良かったなと思っていることを教えてください。そしてもう1つは後輩たち、日本の体操界へのこうなっていってもらいたい、提言のようなものもあれば教えていただけますでしょうか。 内村:これを残せて良かったもの。残したものってなんなんでしょうね。結果以外になんかあるのかな。でも結果を残していくことで、その先にある、体操を超えたほかの競技の選手たちにもリスペクトされるような存在になれたっていうのは、非常にうれしかったかなと。でもなんか、別にそれは残したものじゃないんで、なんかちょっと違うな。残したもの。僕が残したもの。 何残したんすか、逆に(笑)。残した、僕が残したものですか。なんでしょうね。でも、新しくプロというものをつくって、その道をつくれたことももちろんそうですね、体操に可能性はまだまだあるということを示せたっていうこと。でも何を残したかっていうと本当に分からないですね。僕、なんか結果を残したけど、ほかに何残したんだろうと思うと、あまりまだぴんときてないというか。のはありますね。あとなんでしたっけ。 矢内:提言というか。
高い人間性を持った1人の人間に
内村:後輩たちに。そうですね、なんだろう。体操だけうまくても駄目だよっていうことは伝えたいですね。やはり人間性が伴っていないと競技、僕が若いときは競技だけ強ければいいと思ってやってきたんですけど、やっぱり結果を残していく中で、人間性が伴ってないと誰からも尊敬されないし、発言に重みがないというか。僕はもうちっちゃいときからずっと父親に、体操選手である前に1人の人間としてちゃんとしてないと駄目だっていうのを言われ続けて育てられたので、その意味がようやく分かったというか、大谷翔平くんもそうですし、羽生結弦くんも、やっぱり人間としての考え方が素晴らしいなって思うからこそ国民の方々から支持されて、結果も伴っていますし。そういうアスリートがやっぱり本物なのかなって僕は思っているので、そういう高い人間性を持った1人の人間に、体操選手としてあってほしいというふうに僕は思いますね。 結果を残すのももちろん当然だと思っているので。もちろんいろいろあります、体操に関しては。美しさとか、着地の大切さとか。6種目やってこそ体操だっていうのとか。僕が散々示してきたことをそのまま受け継いでいってほしいっていうのはあるんですけど、やっぱり結果を残してきた身としては、人間性というところに重きを置いてやってほしいなっていうことを伝えたいですね。 司会:ありがとうございます。ほかにご質問ございますか。その後ろの男性の。すぐ近く、はい。