なぜ日ハム1位指名194センチ大型右腕の達孝太(天理)は「大谷翔平ではなくダルビッシュ有を参考にしたい」と語ったのか
プロ野球のドラフト会議が11日に東京都内で開かれ、奈良・天理高の超大型右腕、達孝太投手(3年)が日本ハムから単独1位指名を受けた。本人も驚く”一本釣り”となったが、メジャー志向の強い逸材は、2023年に北海道で開業予定の新球場での「開幕投手」を思い描く。理想の投手はエンゼルスの大谷翔平ではなく、パドレスのダルビッシュ有だという。共に日ハムの偉大なOB。数年後が楽しみなエース候補だ。
胸に秘めるメジャー志向
壮大な計画に向けての重要な節目をクリアした。 今春のセンバツで4強入りの原動力となった天理の達は、日本ハムからの単独1位指名に驚きを隠せなかった。 「よくても2位と思っていたんでビックリしています。もちろん、うれしい方の驚き。始まるなり、指名され、緊張する間もありませんでした。サポートしてもらった両親には”ありがとうございます”と伝えたい」 注目度の高さを示すかのように、学校側が用意した会見場には、マスコミ関係者が60人集まった。地元北海道からも複数のメディアが駆けつけていた。竹森博志校長、笠井要一野球部長に挟まれる形で受け答えする達。その姿を母・るみさん(45)はほほえみながら見つめ、父・等さん(45)は静かに何度もうなずいていた。 達は、中学校の卒業文集に「将来メジャーリーガーになり、日本を代表する投手になります。まず高校卒業後ドラフト1位になり、5~7年間日本でプレーし、23才~25才くらいでアメリカの球団と5年100億円の大型契約をする」という人生プランを具体的に書き込んだ。最終目標はメジャーの投手の最高の栄誉である「サイ・ヤング賞をとる」。 ゴリゴリのメジャー志向を持つ達にとって日ハムの1位指名は、その通過点。いかにも今風の高校球児だが、この日の会見では、「まずは日本の球団で活躍しないと次がないと思っているので」と、メジャー志向は、封印。「日本で、誰もが納得するような結果を出したい」と意気込んだ。 プロ入り前からメジャーでのプレーを希望する姿は、日ハムを経てエンゼルスに入団して今季のア・リーグMVP候補の大活躍をしている二刀流スターの大谷に重なる。