関大のドラフト候補2人をオリックスが直前視察…「レギュラー取れる」野口遊撃手&「プロ4番に遜色ない飛距離」久保田捕手にセパ10球団が熱視線
関大のドラフト候補2人が”運命の日”を心待ちにしている。プロ野球ドラフト会議は11日に行われるが、野口智哉遊撃手(4年、徳島・鳴門渦潮)に10球団、久保田拓真捕手(4年、三重・津田学園)には7球団から調査書が届いており、7日にはオリックスが関大のグラウンドにスカウト3人で緊急視察。「野口遊撃手はレギュラーを取れる。久保田捕手はうちの杉本裕太郎の飛距離と遜色ない」と絶賛した。指名されれば関大出身では引退を発表した阪神の岩田稔投手(37)以来、16年ぶり。野手となるとドラフト制度導入以降では初で2人同時指名も初の快挙となる。運命の日を4日後に控えたドラフト候補コンビの心境を取材した。
オリックスのスカウト3人が最終チェック
ドラフトを4日後に控えてパ・リーグの首位を守り、優勝へのカウントダウンが近づいているオリックスのスカウト3人がわざわざ緊急視察に訪れた。牧田勝吾、下山真二、谷口悦司スカウトの3人。狙いは、走攻守そろったスケールの大きな野口遊撃手と、強肩強打の久保谷捕手の最終チェックと球団の熱意を伝えることだ。関西学生野球の古豪、関大に現れた2人のドラフト候補から、まもなく「候補」の2文字が外れるのは間違いない。 オリックスを含めた10球団から調査書が届いているのが、1年生からレギュラーを張っている野口だ。どのチームも大型内野手は喉から手が出るほど欲しい。181センチ、86キロの左のスラッガー。1年春は打撃を生かすため、右翼からスタートし、秋は三塁へ。2年春から遊撃を守り、安打製造機としても役割を果たし続けている。 「ショートにはこだわりがあります。小学校からやってきたし、守備の要。チームの中心ですからね」 現在、積み重ねた安打は96本。大台まであと4本としているが、実は折り返しとなる2年秋の時点で63安打。オリックスで日本一に貢献し、米大リーグのカージナルスでは世界一メンバーになった田口壮(現オリックスコーチ)が関学時代に記録した関西学生リーグの通算安打123本を上回るペースだった。 だが、3年春はコロナ禍でリーグ戦そのものが中止となり打席数が減り、幻となった。