じつは「どちらがいいコーチでしょう」じゃなかったんだ…プロの指導者だけに伝えた「予想外の問いかけ」と、衝撃の答え
「指導者の価値観が先」はダメ
リンツはいう。 「新しい理論やアプローチへの好奇心を持ち合わせ、過去の経験に縛られないオープンなマインドをもつことは、自身のもつフィロソフィーがブレることではありません。時代が変われば求められるものも変わる。その時代ごとに、スポーツごとに、それぞれの分野ごとに求められることが変わるということは、当事者である選手にはそれを身に着ける必要性があり、そのためのサポートを指導者ができなければならないということです。 決して逆であってはなりません。『指導者の価値観が先』ではダメなのです」 選手の成長のためには「これはやらなければならないんだ!」と思うことだってあるだろう。しかし、どれだけ大事なことであっても、それに取り組むことが、指導者のエゴや罰によるものであってはならない。 「黙っていうことを聞け!」ではなく、「君の成長に必要不可欠なことなんだ。だからやるんだ!」という伝え方を、説得力をもっておこなうことが大切だ。 スポーツに限らず、学び方に関するさまざまな研究がおこなわれ、確証されたエビデンスもたくさん出てきている。それは、自身を成長させるヒントがいたるところにひそんでいるということでもある。 「新しい理論やアプローチへの好奇心を持ち合わせ、過去の経験に縛られないオープンなマインドをもつこと」を忘れずに、学び続けることが欠かせない。 3年間ホケツだった僕がドイツでサッカー指導者になった話 * * * * * ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする 自主性・向上心・思いやりを育み、子どもが伸びるメソッド ドイツの大人は子どもの成長をどのように考え、どのようにサポートしているのか。現地在住のサッカー指導者であり、子育てにも奮闘する著者が、現地でしか知りえないジュニア指導の新常識を紹介。
中野 吉之伴