「メイクは選手の精神的な支えにもなる」コーセーが取り組むスポーツ支援
化粧品メーカーとして有名なコーセーは、スポーツとも深い関係がある。その歴史をたどると、1981年までさかのぼるという。 コーセーのスポーツ支援は、スポーツ専用化粧品の開発・販売からスタートしたが、現在はさまざまな競技団体や選手個人のスポンサーをする他、「KOSÉ 8ROCKS(コーセーエイトロックス)」というブレイキン(ブレイクダンス)のチーム運営などを行っている。また、コーセーには、パラアスリートの本堂杏実選手も社員として所属している。 今回は、コーセーがスポーツ支援を始めた経緯や支援に込めた思い、現在の取り組みなどについて、お話を伺った。
専用化粧品の発売から、スポーツ支援がスタート
ー御社がスポーツ支援をスタートされた経緯を教えてください。 1980年代に日本のスポーツ人口が急増するなかで、“スポーツをするときにも美しくありたいと願う人を、化粧品で応援したい”という思いから、1981年に業界に先駆けてスポーツ専用総合化粧品ブランド「スポーツ ビューティ」を発売しました。 当時の「スポーツ ビューティ」では、紫外線から肌を守るサンケアアイテムの他、スキンケアや、独自の技術で化粧持ちをよくする本格的なメイクアップ用品などもラインナップに取り揃えていました。 “おしゃれで健康的なスポーツライフを支えたい”という思いのもと、スポーツ競技者を応援してきました。
ー当時発売された「スポーツ ビューティ」は、3代目まで展開されていますね。 初代の「スポーツ ビューティ」では、汗・水に強いウォータープルーフ技術を採用しており、どんどん機能価値を追求していった結果、2代目、3代目が誕生しています。 パッケージや、使い心地などの化粧品本来の価値も追求して、さまざまなスポーツの場面で使っていただけるように進化させていきました。
現在は、特にスポーツやアスリートに特化したメイク用品は開発していません。弊社で開発している商品はどれも年々進化しており、一般の方だけでなく、スポーツ選手が使っても落ちにくく、汗・水に強いアイテムを取り揃えています。 そのため、選手にメイク用品を提案する際にも、「FASIO(ファシオ)」や「ADDICTION(アディクション)」、「Visee(ヴィセ)」など、発色が良く、機能性が高いとご好評いただいているブランドのアイテムをおすすめしています。 弊社では、2006年からアーティスティックスイミング日本代表選手にメイクの提案、指導を行っているのですが、以前はメイクが落ちるのを懸念して、本番直前に行う水中での練習では顔を水につけないようにしていたんです。ですが、今はそれも気にしなくていいほどにメイクが落ちにくくなっています。