なぜ巨人の菅野智之は今季初勝利を桑田真澄に並ぶ通算21度目の完封で飾ることできたのか?
このまま中6日で回れば貯金「10」で首位を走る阪神戦には5月14日まで登板予定はないが、リーグ3連覇のキーマンが、登板3戦目にして最高の形で今季1勝をマークしたことは巨人にとって意味がある。 しかも菅野の完封と大量得点で、廣岡と岡本の2度にわたる走塁ミスなどのネガティブ要素も隠れてしまったのである。 この日、東京五輪での金メダル獲得を狙う侍ジャパンの稲葉監督が視察に訪れていた。ここまで2試合、存在感を示すことができていなかった菅野が、本番会場のハマスタで、持ち味の投球術を披露したことで、侍ジャパンの先発の枠がひとつ埋まる算段が立ったに違いない。 「チームの状態も上がってきましたし、チームも5連勝。自分もそのいい流れに乗って投げられたので、(この先に)調子が悪くなる時もあると思いますけど、そこはお互い助け合って最後まで戦えたらいいなと思います」 チームリーダーらしい発言をした菅野の次戦の登板予定は23日の広島戦(東京ドーム)。 「まだ始まったばかり。気を引き締め直して次に向かって頑張っていきたい」 黒星をつけられたカープを相手に”円熟のエース”は、今度はどんな手口でやり返すのか。