「また慶應SFCか」話題のPR会社社長「お嬢って呼ばれる」に強烈な違和感…卒業生「自分は『頑張ってるマウント』を取り合う世界」
SFCっぽさとはなんなんだろう
そんな中で、冒頭の通り、とあるSFCの卒業生が話題になった。PR会社「merchu」の代表・折田楓氏だ。NEWSポストセブンなど複数のメディアが折田氏が「SFC卒」であると報じている。日刊SPAが配信した「『また慶應SFCか』話題のPR会社社長も…なぜ似たような人物が生まれる?元SFC生が語る内実」という記事も大きな反響をネットでは呼んでいた。しかし私は「SFCっぽさとはなんなんだろう」とふと思った。 いい意味でも悪い意味でも自由な学生が多かったイメージはある。都会の喧騒から離れ、キャンパスでひたすら研究・やりたいことに打ち込む人もいた。日吉まで体育会の部活動に通う人たちはむしろその他の学部の学生よりもエネルギッシュに思えた。私の周りにはそんなSFC生が多かった。埼玉の自宅からSFCに通い、ほぼ毎日日吉で部活動に励む女性の同級生は4年間それをやり通した。「慶應ボーイ」に"育ちの良さ"みたいな、どこか"都会の余裕さ"といった印象があるのであれば、SFC生にはそれとは違うガッツがあったように感じる。自分で未来を切り開こうとしている力強さだ。
なぜ折田氏は“SFCっぽい”と言われるのか
その一方で、自由を謳歌しすぎて生活が堕落してしまう学生もいた。まぁたしかに、どこの大学にも一定数そういう人がいるのは事実だが……。 とあるSFCの卒業生に聞いてみた。「なぜ折田氏は『SFCっぽい』と言われるのか」と。 「SFCの挨拶って『最近何やってるの?』なの。これ言われると、自分が最近頑張ってるってことを言わなきゃいけない。負けた気になるから。彼女はそれがずっと抜けてないのかなって思った。みんな東大の卒業生を実力で超えられないから、東大に勝ったふりをしたがる」
折田氏「お嬢って呼ばれることが多い」
さて、折田氏を巡る一連の出来事について、一つだけ大きな違和感がある。それは、彼女が過去にネット上にアップしていたショート動画だ。Xなどでは話題になっていた動画なので視聴した読者もいると思うが、折田氏は「お嬢って呼ばれることが多い」と語っていた。 私もネットコンテンツに関する仕事をしているので、ある程度オーバーに表現しないとネットでは見向きもされないというのは理解している。しかしSFCの印象と「お嬢さま」の印象があまりマッチしない。 たしかに、学部なんて「お嬢様だから」といって入れるわけではなく、試験の結果によって決まるのだからSFCにお嬢様がいてもおかしくない。実際に、お嬢様もいるのだろう。しかし、慶應の「真のお嬢様」がいくのはSFCではない気がしている。