「また慶應SFCか」話題のPR会社社長「お嬢って呼ばれる」に強烈な違和感…卒業生「自分は『頑張ってるマウント』を取り合う世界」
年に一度、慶應大の卒業生が集まる大同窓会の異様な熱気
実は年に一度、10月に開催される慶應大卒業生の大同窓会「連合三田会」も三田ではなく、日吉で行われる。 大同窓会の場所は三田ではなく、日吉こそふさわしいのだ。そしてその日はOBが経営する酒蔵の日本酒をキャンパスの中庭で浴びるように飲む。お酒欲しさにウロウロしている現役の応援指導部員(応援団員)を捕まえ、応援歌「若き血」の指揮を降らせる。その翌週あたりには秋の早慶戦(野球)が控えており、ここで仲間たちと肩を組み応援歌を一緒にうたって、今一度慶應スピリットを高める。
2023夏の甲子園で慶應高校を応援する大学OB・OGがバッシング
この母校愛溢れる話を聞いて慶應と関係ない人はどう思うだろうか。「気持ち悪い」ではないだろうか。 内輪ノリとは部外者からしたら不快なものだ。だからこそ、2023年夏の甲子園で慶應義塾高校が優勝した際、スタンドで大盛り上がりしていたOBたちにイラっとした人が多かったのだろう。 そもそも慶應の応援は「神宮球場のノリ」でもある。慶應高校の応援指導部員はそれを高校野球に移植しているわけだが、異質感がでてしまったのだろう。神奈川県大会では受け入れられていても甲子園になるとまたちょっと違う。 例えば高校野球では打者ごとに吹奏楽団がポップス曲を演奏したり、ヒットが出たら「ヒットファンファーレ」を流したりする。しかし六大学野球の応援では打者ごとに応援の流れを止めることは基本的にはなく、戦況に応じて曲調の違うオリジナル曲を中断せずに続けて流していき、盛り上がりを意図的に演出する。大学によってピンチを迎えている相手投手の不安を煽るような曲調の応援歌もある。 高校の応援指導部員が一生懸命頑張っているのは事実だし、そのことを批判するべきではないのだが、世間は異質なもの、とくにやたらと目立つ異質さは排除する傾向にある。そういった「意図的な盛り上がり演出」を高校野球ファンがみれば「うざい」「気持ち悪い」と感じてしまうのは、まぁ理解できる。聞いたこともない曲が、まるで観客を洗脳するかのようにずっと鳴りやまない……コワイ!と(だが当然、だから大学野球応援は面白いとはまってしまう人もたくさんいる)。