全米メディアは大谷翔平の平均球速8キロダウンを懸念「休息が必要ではないか」
エンゼルスの大谷翔平(26)が19日(日本時間20日)、本拠地でのインディアンス戦に「投手・2番」の今季4度目となる“リアル二刀流”でマウンドに立ち、4回2/3で5安打2失点にまとめたがチームは2-3で敗れ2勝目は手にできなかった。大谷は5回にバウアーズに同点ソロアーチを浴び二死一塁となったところで降板を告げられ、そのままライトの守備につき、打者として6回にセーフティバントを決めた。 この日は、直球の最速が153キロに留まり、平均球速も147キロで過去5度の登板に比べ約8.5キロほど低下していた。カットボールを軸に打たせて取るピッチングにスイッチ。大谷自身は「ケガの心配はない。単純に体が動かなかった」と故障の可能性を否定した。だが、トミー・ジョン手術から復帰した昨年も2試合目の登板で試合中に球速が急激に低下、結局、「右屈曲回内筋群の損傷」の診断を受け、打者だけに専念することになった経緯があることから、全米メディアも、この球速ダウンにフォーカスして一斉に報道した。 地元のオレンジカウンティ・レジスター紙は「大谷は球速が落ちたにもかかわらず『健康だ』と語った」との見出しを取り「スコアボードに、その数字(球速)が表示されたとき、エンゼルスのダグアウト、そしてすべてのエンゼルスのファンの間で懸念が起きた」と、大谷の球速低下がチームとファンに与えたショックについて伝えた。 記事は「常に出していた95から98マイル(約153キロから約158キロ)の直球をマウンドに戻って再び投げることができるようになるまで、大谷にとって(球速低下は)懸念となる。この夜、彼の平均球速は91.3マイル(約147キロ)で(今シーズン平均の)96.6マイル(約155キロ)から落ちていた」と指摘。同紙によるとジョー・マドン監督は、「私とコーチ陣を含めた、その球速を見た全員にとって(球速低下は)注意を払うべきことだったが、我々は、大谷から何もおかしいところはないことを確認した」と語ったという。 だが、同紙は「大谷が、2018年に靭帯を損傷してトミー・ジョン手術を受けることになったとき、すぐに公表されることはなかったが、実は、試合後にトレーナーたちに違和感を伝えていた。大谷が健康だと言ったとしても、球速の下降は、彼に休息が必要ではないかという疑問を抱く根拠となる」と懸念を示した。