全米が大谷翔平の9回二死からの逆転2ランに騒然…打たれたレ軍“守護神”は「特別な選手で信じられない才能」と敬意
エンゼルスの大谷翔平(26)がまた全米に衝撃を与えた。16日(日本時間17日)に敵地ボストンのフェンウェイパークで行われたレッドソックス戦の4―5で迎えた9回二死一塁からライトポール際に起死回生の逆転の12号2ランを放ちチームの連敗を「4」でストップした。9回二死からマイク・トラウト(29)がライト前へのポテンヒットで出塁して大谷につなぐと、レッドソックスの”守護神”マット・バーンズ(30)がインコースへ投じた初球の96.7マイル(約155.6キロ)のストレートを一閃。打球はグリーンモンスターと共にフェンウェイパーク“名物”とされる通常より少し前の位置にある「ペスキーズ・ポール」と呼ばれる右翼ポール際を巻くように飛んでいった。ここまで18試合に登板して1勝0敗9セーブ、防御率1.89で、一度も救援失敗のないバーンズは、右手を上げてファウル方向へ向かって手を振り「切れろ」の願いを込めたが、審判はフェアのジャッジ。敵地のファンを呆然とさせた大谷は、黙々とダイヤモンドを一周し三塁ベンチが見えたところで手を叩いて喜びを表現した。全米メディアは、敵味方関係なく連日の”大谷劇場”に沸き上がった。 スポーツネットワークのNESNは「バーンズが大谷を『これまでで最も身体的な才能に溢れた野球選手』と呼ぶ」と、打たれたバーンズのコメントをタイトルに取った。 同メディアは、「レッドソックスの抑えのバーンズは、今季初めてセーブに失敗した要因となった選手(大谷)に敬意を示さずにはいられなかった。バーンズ自身は(逆転2ランを許した大谷を)称え、この3試合で大谷に非常に感銘を受けたことを明かした」としてバーンズの視点から大谷にフォーカス。バーンズの以下の試合後談話を紹介した。 「個人的に彼はこれまで見てきた野球選手で最も身体的な才能に溢れていると思う。100から101マイル(約161キロから163キロ)のボールを投げて、600フィート(約183メートル)も打球を飛ばす人間を見たことがなかった。彼は特別な選手で信じられないほどの才能があり、彼が健康を保って長くキャリアを続けることを願っている」 記事は、「大谷の本塁打は今季12本となりメジャーで最多タイとなった。29打点で打率は.262となった。マウンドで彼は今年5度の先発で25回2/3を投げて40奪三振で防御率2.10を残している」と投打の成績を紹介して「確かに特別な選手だ」と締めくくった。 12本塁打は、本塁打争いでロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)、ミッチ・ハニガー(マリナーズ)、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)と並んでメジャートップタイとなっている。