たった1品、1分で「自己肯定感」が上がる:コーセーが提案するメンズメイクの新たな可能性
たった1品、1分で「肌印象が変わる」という感動体験
このような背景をふまえ、コーセーはたった「1品」だけを使うミニマムなベースメイクを提案している。難しいテクニックは必要なく「1分」で完成するメイクだ。
「代表的な例のひとつは、ニキビ跡や肌の色ムラが気になる方に、“BBクリーム”を使う方法です。顔全体に塗るのではなく、気になる部分だけに塗布するのがポイント。実際に男性がこのメイクを試すと、肌の均一感が増すことに驚かれます」
メイクに使用する「1品」は、肌悩みによって変わる。「ニキビ跡」や「色ムラ」には、前述の「BBクリーム」を使用するという。
「シミ」や「ニキビ」は、「コンシーラー」で部分的にカバーする。「ひげ剃り後の青っぽい肌」が目立つ場合、「オレンジ色のコンシーラー」で色調をコントロールする。いずれも、気になる部分にのみ、適量を塗布するだけでいい。
「あわせて、簡単なテクニックもご紹介しています。たとえばニキビ跡の場合、BBクリームを塗ったら、指でトントンと軽くたたき込む。シミの場合、コンシーラーをのせたら、肌との境目を指先でなじませる、などです。隠したい部分はきちんとカバーしながら、より自然に肌になじむ方法をお伝えしています」
メイク慣れしている女性には当たり前のことかもしれないが、メイクに接する機会がなかった男性にとっては「新鮮な情報」なのだろう。メイクセミナーで実際に体験した男性たちは、その効果に驚き、肌の変化を目にして一様に表情が明るくなるという。 このような「メイクが男性の心理にもたらす効果」について、コーセーは科学的に検証している点も興味深い。
簡単なメイクで「ポジティブな感情」が増加する
1品1分メイクの「心理的な効果」を、科学的な側面から検証したのが、研究開発部門の末松健さんだ。試験の対象者は、ニキビ跡に悩んでおり、現在メイクをしていない男性55名。 「皆さんを会場にお招きして、まず心理状況に関係するアンケートに答えていただきます。その後、BBクリームを用いた簡単なメイクレッスンを実施します。使ったBBクリームをお渡しして、1ヶ月後に今度はWEB経由で、同じアンケートに回答していただきました」