石破自民が無様な大敗「誰も気づかなかった本当の原因」…なぜ「岩盤支持層」までソッポを向いたのか
「本当の敗因」
岸田文雄政権時代の増税プランや社会保険料アップ、高齢者や低所得者向けばかりの経済対策といった点も忘れてはならない。国民民主党、れいわ新選組が「ウケた」のは、その間隙を埋めた政策と主張にあるのだろう。 繰り返すが、今回の衆院選結果は裏金問題や対応、石破氏の“変節”といったマイナス点が響いたことは間違いないが、若者や無党派層に効果的なアプローチをしてこなかったこと、高齢者頼みの延命に胡座をかいてきたことに「本当の敗因」がある。保守層を中心とする岩盤支持層だけを獲得しても、それだけで政権を維持し続けることができるわけではない。その意味では、自民党のあり方、選挙手法を抜本的に見直さなければ再び下野する可能性は高いのではないか。 筆者は、自民党が「オワコン」と化しているように映ると指摘した。だが、これは立憲をはじめとする他党にも言えることだ。来年夏には参院選、東京都議選が控える。各政党は今回の衆院選結果を踏まえて「総括」をどのように行い、変わることができるのか否か。その結果は否が応でも、まもなく問われる。
佐藤健太