風邪で病院に行ったけど「マイナ保険証」を利用できなかった! 全額自費で「6000円」払ったけど、利用できない場合はどうすればいいの?
マイナンバーカードの普及率は、2024年9月末時点で75.2%となっています。およそ4人に3人はマイナンバーカードを持っており、活用方法の一つとして普及し始めているのが、マイナンバーカードを健康保険証として利用する方法です。現在は導入移行期であり、医療機関によっては利用できない場合もあります。 本記事では、現行の健康保険証をマイナンバーカードに切り替えた後に、マイナンバーカードの保険証利用ができない医療機関を受診したときの対応方法について解説します。 ▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説
マイナ保険証とは
マイナンバーカードを健康保険証として利用する仕組みは、通称「マイナ保険証」と呼ばれています。この制度のメリットは次のとおりです。 ●医療機関や薬局へ、過去の処方薬・検診の履歴情報などを共有することでより良い医療が受けられる ●医療従事者の事務処理の負担が軽減される ●手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除される ●マイナポータルで確定申告時に医療費控除が簡単にできる 2021年10月から運用が開始され、現在は導入移行期として、現行の保険証とマイナ保険証のどちらも利用できます。2024年12月2日以降は、現行の健康保険証の新規発行が終了し、マイナ保険証を基本とする仕組みへ本格的に移行します。
マイナ保険証を利用できる医療機関は全体の91.5%
現行の健康保険証からの切り替えが本格的に進む中、医療機関や薬局ではどこでもマイナ保険証が利用できるようになっているのでしょうか。 2023年4月より、すべての医療機関・薬局に対してマイナ保険証への対応が義務付けられました。厚生労働省によると、2024年8月25日時点で91.5%と、多くの医療機関や薬局でマイナ保険証が利用できる環境が整ってきています。
マイナ保険証を利用できない医療機関ではどうすればいい?
2024年12月2日から現行の健康保険証の新規発行は終了しますが、現行の健康保険証は、その時点から最長1年間は利用可能です。今のところは、マイナ保険証を利用できない医療機関でも、現行の保険証を窓口で提示することで、今まで通り個人で支払うのは医療費の3割で済みます。 また、マイナ保険証を利用できない医療機関を受診し、かつ現行の健康保険証も忘れてしまった場合についてです。現在、健康保険証を忘れてしまった場合、窓口にその旨を伝えてそのときは全額個人で立替払いをしますが、後日健康保険に診療費の申請をすれば自己負担額を除いた分の払い戻しを受けることができます。 マイナ保険証を利用できない医療機関で、現行の保険証を忘れてしまった場合も同様で、一旦全額負担しておいて、その後加入している健保に申請して一部の費用を返金してもらうことが可能です。 ただし注意点として、現行の保険証の有効期限が2025年12月1日より前に切れる場合や、転職や転居などによって保険証の切り替えが必要な場合には、その日までしか現行の保険証を利用できなくなりますので、気をつけましょう。